トップページ | 2010年1月 »

2009年12月の6件の記事

2009年12月30日 (水)

Arcserve RHA r12.5 SP2 新機能 4:リバースレプリケーション実行オプションの追加

マサオミです。

Arcserve Replication/HA r12.5 SP2 新機能の説明第4弾。リバース レプリケーション実行オプションの追加です。

 

■ そもそも「リバース レプリケーション」って何?

Arcserve High Availability のスイッチオーバーでは、マスタとレプリカの役割が入れ替わり、レプリカが本番サーバとして利用されます。そのため、スイッチオーバー後にシナリオを実行すると、以下の画像のように、レプリカからマスタに逆向きのレプリケーションが行われます。これが「リバース レプリケーション」です。

Reverse_replication2

 

Arcserve High Availability r12.5 SP2 以降では、シナリオを手動でスイッチオーバーを実行する際、逆向きのレプリケーションを即実行するかを選択できるようになりました。スイッチオーバーのボタンを押すとポップアップが上がってきて「スイッチオーバーしますか」と確認されますが、このポップアップボックスにチェックボックスで「リバース レプリケーションの実行」が選択でき、そのままスイッチオーバーすると逆向きのレプリケーションがすぐ始まります。

Reverse_replication

 

■ リバースレプリケーションがすぐ始まることって何がよいの?

これ、疑問に思われる方もいらっしゃると思うのですが、これができることって結構有益なんです。

今まではスイッチオーバーした後には再度シナリオを実行して、同期から始めないとリバース レプリケーションが開始できませんでした。r12.5 SP2 からはこのオプションにチェックを入れると、即リバース レプリケーション開始しますが、その際に同期が発生しません!!

「サーバのメンテナンスで、一時的にレプリカ サーバに運用を切り替えたい!」という場面で、同期を行わずに手動スイッチオーバーできるようになるので、大容量のデータベースや、多数のファイルが保存されているファイルサーバなどで便利です。ホスト メンテナンス機能と合わせてご利用ください!

<関連記事>

ARCserve HA のスイッチオーバー 「自動」と「手動」の違いとは?

Arcserve Replication/HA : 同期しないでサーバを再起動したい ~ ホスト メンテナンス機能

Arcserve RHA r12.5 SP2 新機能 3:多対1スイッチオーバーのサポート

マサオミです。

Arcserve Replication / High Availability r12.5 SP2 新機能の説明第3弾。多対1スイッチオーバーのサポートです。

これ、ファイルサーバでは特に要望された機能です。管理ができないので、Arcserve High Availability を利用したい。しかし High Availability は1対1構成のみ・・・ということで今まで複数あるファイルサーバを集約させ、いざとなったら自動で切り替えるということを実現しようと思ってもできないのが従来の Arcserve High Availability でした。

r12.5 SP2 ではリダイレクション方式の1つである「コンピュータ名の切り替え」が拡張され、エイリアス名の利用ができるようになりました。簡単に言うと、レプリカのコンピュータ名を残したまま、別名をつけることができるようになりました。スイッチオーバーの際、マスタサーバのコンピュータ名を別名としてレプリカに登録するので、ファイルサーバ利用者は特に何もしないでもレプリカサーバへ誘導されるようになります。

Alias_01

Alias_02

 

Arcserve High Availability r16.5 SP1 ではエイリアスの利用がさらに拡張され、スイッチオーバー時にマスタ サーバ側でもコンピュータ名を変更する必要がなくなりました。詳しくは以下の記事をご覧ください。

ARCserve RHA r16.5 SP1登場!エイリアスを使って簡単切り替え(前編)

ARCserve RHA r16.5 SP1登場!エイリアスを使って簡単切り替え(後編)

 

<その他の関連記事>

複数のサーバのデータを1台のサーバにまとめてレプリケーションしたい!

2009年12月29日 (火)

Arcserve RHA r12.5 SP2 新機能 2:代替データストリームのサポート

マサオミです。

Arcserve Replication/HA r12.5 SP2で追加された新機能説明第2弾。代替データストリーム(ADS)のサポートです。

ADS に含まれるデータもレプリケーション対象になりました。例えば Windows のファイルサーバを利用しているが、接続しているのは Mac OS 9 です、という場合に効力を発揮します。

従来は ADS がレプリケーション対象になっていなかったので、Mac OS から保存された一部のファイルが、運用を切り替えた複製側で表示できなくなってしまうという現象が起こる場合がありました。具体的に言うと ADS に含まれる「リソースフォーク」と言うデータがレプリケーションされていなかったためです。

リソースフォーク - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/リソースフォーク

以下、引用:
「リソースフォーク (resource fork) とは、Mac OS 特有のファイルの構造のことで、実際のデータを表すデータフォークとは別に、アイコンやウィンドウの形状、メニューの内容や定義、古くはアプリケーションコード(機械語)などといった、フォーマットがある程度定型化された情報を持っており、これをリソースフォークという。

(中略)

Microsoft Windows NT 以降で採用されたファイルシステムである NTFS では、代替データストリームが利用出来るため、これを用いてリソースフォークを保存する事が出来る。」

Arcserve Replication/HA r12.5 SP2 から ADS がレプリケーションできるようになったので、Mac クライアントを利用されている環境でも、複製側に切り替えた後にファイルが利用できるようになると思います。

 

※ 2020年10月28日追記:シナリオ プロパティの [レプリケーション] - [オプション設定] - [NTFS ADS をレプリケート] で、この機能をオン/オフ切り替えできます。

Ads

 

<関連技術情報>

同期実行中に代替データ ストリームを対象としたエラーが記録される

Arcserve RHA r12.5 SP2 新機能 1:定期的レプリケーション

マサオミです。

それでは Arcserve Replication / High Availability r12.5 SP2 新機能の説明第1弾。定期的レプリケーションモードについてです。

従来 Arcserve Replication では「オンライン」と「スケジュール」の2つのモードがありました。そこに「定期的(Periodic)」というモードが追加されました。それぞれのモードについてざっくり説明すると以下です。

モード 動き 説明
オンライン リアルタイム レプリケーション本来の動作。キャプチャされた変更をリアルタイムで転送
スケジュール スケジュール毎 決めた時間(○曜日△時□分)に同期処理を実行
定期的 指定時間毎 指定した時間間隔(○分)毎に、その間に起こった変更を転送

 

スケジュールモードと定期的モードの設定の違いが分かりにくいところですが、「カレンダー」と「ストップウォッチ」だと思ってください。スケジュールモードは「○曜日の△時△分に同期を実行」というスケジュールの仕方をします。一方、定期的モードの場合、シナリオ開始時から「○分毎」という指定になります。また、スケジュールモードは「同期処理」であるのに対して、定期的モードはあくまでレプリケーションの延長です。

スケジュールモードと定期的モードのメリット/注意点をあげると以下のような感じです。

 

【スケジュールモード】

メリット:
・ 決めた時間に処理が始まるように設定できる
・ 除外日の設定ができる

注意点:
・ 同期処理なので毎回開始時にスキャンが行われる

<関連記事>

スケジューリングモードを使った同期の自動実行

スケジューリングモードを使った同期の注意点

 

【定期的モード】

メリット:
・ レプリケーションなので実行時にスキャンなどは行われない
・ スナップショットを利用して動くので、スプールに変更データが溜まらない

注意点:
・ 「夜の12時に転送開始」という指定ではなく、シナリオが開始した時間から「何分後」という指定のみ可能
・ 基本動作はレプリケーションなので運用面でオンラインモード利用時と同じ配慮が必要

 

スキャン時間がかかることを考えるとと定期的モードの方が良いように思えますが、シナリオ開始から何分という仕様上、シナリオを開始するタイミングを選ばなくてはいけない。夜中の3時に毎日一回だけそれまでの変更データを転送・・・なんて設定をしたい場合には、転送時間間隔を1440分に設定して夜中の3時にシナリオを開始する必要があります。

ただ特性をうまく利用してあげると、色々な使い方ができそうです。

2009年12月28日 (月)

Arcserve RHA r12.5 SP2が公開されました

マサオミです。

既に1ヵ月以上経ちますが、Arcserve Replication / High Availability(RHA) r12.5 SP2 が公開されています。いくつかの不具合修正に加え、新しい機能なども追加されていますので是非ダウンロードして、こちらをご利用ください。

Arcserve Replication/High Availability ダウンロード情報一覧
https://support.arcserve.com/s/topic/0TO1R000001MGBcWAO/arcserve-rha-downloads?language=ja

 

続きを読む "Arcserve RHA r12.5 SP2が公開されました" »

2009年12月25日 (金)

サイトリニューアルいたしました!

改めまして、こんにちは。本ブログ運営者のマサオミです。日本CAでARCserve Replicationの専任プリセールス(技術営業)をしております。日本CAで製品販売開始より携わっております。

社内でブログ運営の許可が下りましたので、改めて日本CA社員のブログとして記事掲載を進めていこうと思います。尚、以前に書いた記事は一部内容を変更しつつ、そのまま残させていただきました。(一番最初の記事だけは削除し、この記事に換えさせていただきます。)

引き続き、ARCserve Replicationをよろしくお願いいたします。

 

【当サイトの目的】

主に情報提供が不足しているARCserve Replicationを中心に情報発信と、社員だから分かる裏技、よく聞かれる質問の掲載を通じて、ARCserve Replicationについて広く知っていただくこと

 

【今後の方向性】

私マサオミは主に技術的な情報や気になる記事、日本CAからの発信情報へのリンクなどを中心に担当します。今後、メンバーを増やし、色々な視点からARCserve Replicationについて語ってもらおうと思います。

なるべく更新回数を増やし、とにかくARCserve Replicationについての情報がここに集まっていると言う状態を作っていければと思っています。

 

【免責事項】

本ウェブログにおける日本CA社員による記事は、日本CAの正式な見解またはコメントではありません。 予めご了承ください。

 

【その他】

2009年12月25日現在、このブログに表示されている広告は1月より無くなる予定です。

トップページ | 2010年1月 »