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2010年1月29日 (金)

Arcserve Replication/High Availability のライセンス種類と違い

2020年5月26日時点の情報で記事を更新しました。

はじめまして! Blog 初投稿のこばやしです。

この Blog では、Arcserve Replication/High Availability(以下 Arcserve Replication/HA) の様々な情報ご紹介していますが、技術的なお話は詳しい方にお任せして、私からは日々お客様からいただくお問い合せの中で比較的技術的でないものをご紹介していきたいと思います。

今回は「Arcserve Replication/High Availability のライセンス種類と違い」についてご紹介します。

Arcserve Replication/HA のライセンスには以下の3つの違いがあります。順を追ってみていきましょう。

■ ポイント1「レプリケーション対象の違い」

■ ポイント2「自動切り替えの有無」

■ ポイント3「導入先のOSのEditionの違い」

 

■ ポイント1「レプリケーション対象の違い」

ポイントの1つ目は、「レプリケーション対象の違い」です。

レプリケーション対象がファイルサーバの場合は、ファイルサーバ専用製品である「for File Server」を選定します。このファイルサーバ専用版では、ファイルサーバのレプリケーションに必要な「ファイル サーバ シナリオ」のみが実行できます。

レプリケーション対象にデータベース(Microsoft SQL/Exchange/Oracle)や IISが含まれる場合は、「標準版」を選定します。Hyper-V シナリオや、フル システムシナリオを使う場合も「標準版」のライセンスが必要です。

 

■ ポイント2「自動切り替えの有無」

Arcserve Replication/HAは、本番サーバ障害時に、システムを利用しているユーザーの利用先を複製サーバに切り替えることで、ダウンタイムを最小限に抑え、業務継続が可能です。

「Arcserve Replication」では、本番サーバから複製サーバへ切り替えは、手動での切り替えとなりますが、「Arcserve High Availability(HA)」は自動で切り替えを行うことが可能です。

おさらい:「ARCserve Replication」と「High Availability」の違いとは?

 

■ ポイント3「導入先の OS の Edition の違い」

Arcserve Replication/HA のライセンスには、導入先の OS に応じた以下の 3 つがあります。

  1. Standard
  2. Enterprise
  3. Virtual Machine

※ファイルサーバ専用版「Arcserve Replication for Windows Standard for File Server」は「Standard」に当たります。

どのライセンスが必要かは OS のエディションと利用環境によって異なります。具体的には、それぞれのライセンスが以下の OS エディションに対応します。

【各プラットフォームとライセンスの対応】

  • Standard
    Windows Server 2019 Standard Edition
    Windows Server IoT 2019 for Storage Workgroup Edition
    Windows Server IoT 2019 for Storage Standard Edition
    Windows Server 2016 Standard Edition
    Windows Storage Server 2016 Workgroup Edition
    Windows Storage Server 2016 Standard Edition
    Windows Server 2012/2012 R2 Standard Edition
    Windows Storage Server 2012/2012 R2 Workgroup Edition
    Windows Storage Server 2012/2012 R2 Standard Edition

  • Enterprise
    Windows Server 2019 Datacenter Edition
    Windows Server 2019 Cluster (WSFC)
    Windows Server 2016 Datacenter Edition
    Windows Server 2016 Cluster (WSFC)
    Windows Server 2012/2012 R2 Datacenter Edition
    Windows Server 2012/2012 R2 Cluster (WSFC)

※ライセンスごとに適用できる OS エディションが異なっています

※Virtual Machine ライセンスは仮想環境のゲスト OS 上にArcserve Replication/HAエンジンをインストールする場合に適用されるライセンスです。ゲスト OS 上への導入では OS のエディションによらず、Virtual Machine ライセンスが適用されます。

 

【ライセンスの順位】

また、それぞれのライセンスには順位があり、上位のライセンスは下位の環境でもご利用いただくことができます。

 Enterprise > Standard > Virtual Machine

つまり、Enterprise のライセンスは、下位のライセンス(Standard/Virtual Machine)としても利用できます。逆に、Standard ライセンスは仮想環境で利用できますが、Data Center Edition の Windows やクラスタ環境で利用することはできません。

このように導入する OS 環境(エディションとクラスタ/仮想化状況)に応じて適切なライセンスを選択いただくことになります。

Arcserve Replication/HA のライセンス構成については、「ライセンスガイド」という資料をご用意しています。今回ご説明した内容を更に詳しくご説明した資料となっていますので、ぜひご活用ください。

ARCSERVE REPLICATION 18.0 ライセンスガイド
※ URL を更新しました。現時点では 18.0 が最新バージョンです。(2020/05/26)

 

ライセンス構成の質問とあわせて、「Standard ライセンスと Enterprise ライセンスで機能に差があるのか?」とのご質問もよくいただきますが、対応プラットフォーム以外に機能差はありません。ご利用いただける機能はどのライセンスも同じです。

ただし、「ファイルサーバ専用版」と「標準版」では機能に差があります。ポイント1でご説明した通り、「標準版」は、データベース対応のシナリオが使えます(参考:データベースのレプリケーションってどうやっているの!?)。また、標準版では Assured Recovery 機能を持ちます(参考:Arcserve RHA : 復旧訓練にレポート作成、色々役に立つアシュアード リカバリ )。

 

さて、ここまで Arcserve Replication/HA のライセンスの違いを見てきましたが、ライセンスと一緒に購入する「メンテナンス(保守)」について疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、次回更新では Arcserve Replication/HA のメンテナンスについてご説明したいと思います。

 

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