レプリケーションはバックアップなんですか?
マサオミです。
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
年明け1発目はよく聞かれる技術的な質問、ということで話を進めたいと思います。
ARCserve Replicationも含め、「レプリケーション」という言葉やソリューションはまだまだ浸透していないこともあり、同僚や私がお客様やパートナー様にプレゼンテーションする際は、「データのバックアップソリューションです」という言い方をしています。
バックアップという言葉自体はIT用語辞典をみると「データの写しを取って保存すること」とあります。そういう意味ではレプリケーションもバックアップの一部です。全く同じデータの写しを取ってレプリカサーバに保存しておくので、間違いではないですよね。
ただ、そのような話をするとよく聞かれる質問が
「でも、レプリケーションだと削除まで反映されてしまうんですよね?」
ということ。確かにレプリケーションだとマスタサーバで行われるデータへの変更は全て反映されるので、マスタサーバでデータを削除すれば、レプリカサーバのデータも同じように削除されます。
ただ、ファイルサーバのレプリケーションを簡単バックアップという感覚で利用されている方にとっては、「削除だけは反映しないようにして欲しい!」という要望は最もだと思います。
そこで、ARCserve Replicationで「削除を反映させない」方法について解説します。
- XOsoftマネージャ(Arcserve RHA マネージャ)を開き、シナリオビューから対象シナリオのレプリカサーバをクリックして、右側のペインから[プロパティ]タブをクリックします。
※プロパティの変更は、シナリオを停止してから行ってください。 - [レプリケーション] > [レプリケーション中に削除されたファイルを保持する]オプションを「オン」に設定します。
- シナリオを保存してから実行します。
この設定によりレプリケーション中に行われたデータの削除は反映されなくなるので、ユーザさんから「削除してしまったので戻してくれ!」と言われてもレプリカサーバから戻してあげればよいので簡単です。
ただ、本来削除されるはずのデータがレプリカサーバに残るので、そのままずっと運用するとレプリカサーバのディスク容量を圧迫します。ですので、定期的に同期処理を行い、レプリカサーバに削除を反映する運用をしてください。別途スケジュールモードに設定したシナリオを作成しておくと便利です。
まだまだ色々な使い方ができますので、随時公開していきます。
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コメント
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>別途スケジュールモードに設定したシナリオを作成しておくと便利です。。
これはどのように作るのでしょうか?
シナリオ1 Dドライブをルートディレクトリで選択 オンラインでリプリケート 削除したファイルは残す
シナリオ2 Dドライブをルートディレクトリで選択 スケジュールで日曜日12:00に一度実行
とすると 他のシナリオと競合するとの警告
例えば
シナリオ1 Dドライブの「data」フォルダをルートディレクトリで選択 オンラインでリプリケート 削除したファイルは残す
シナリオ2 Dドライブをルートディレクトリで選択 スケジュールで日曜日12:00に一度実行
これだと警告はでないようですが問題なく動作するものでしょうか
どうぞよろしくお願いいたします
投稿: abe jun | 2012年12月10日 (月) 20時49分
abe jun 様
コメントありがとうございます!
方法なんですが、最初に記載いただいた方法で問題ありません。
r16 SP2から別のシナリオでも複製対象となっているフォルダやファイルを
新たに別のシナリオで指定して実行すると警告が出るようになりました。
これは複数の管理者がいるような環境を想定して追加された機能です。
同じフォルダを対象とするシナリオを2つ作ってしまって
気が付かずにどちらも動かしていたという場合、
一方のシナリオを止めても、もう一方が動き続けてしまうため
「止めたはずなのに複製され続けていた」ということが
起こるかもしれません。
こういった自体を未然に回避するため実行前に他のシナリオも検証し、
他のシナリオと同一のフォルダが複製対象になっていると
警告が表示されます。
ただ今回は意図して同じフォルダを指定していますので、
警告に関しては無視いただいて結構です。
もちろん2番目に記載いただいた方法でも動作しますが、
管理面を考えると同じ場所を指定いただいた方が
分かりやすいと思います。
またこの方法を利用する際、モードは違うものの
シナリオは2つ動作しておりますので、
複製そのものを完全に停止する場合は
両方を止めてください。
お答えになっておりますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
マサオミ
投稿: マサオミ | 2012年12月11日 (火) 16時41分
警告はそのような意味だったんですね
ご回答ありがとうございます。
投稿: abe jun | 2012年12月14日 (金) 10時44分