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2010年7月27日 (火)

Arcserve Replicationの「できません!」を解決する3つのポイント

おはようございます。マサオミです。
隔週でお送りしておりますTech Tuesday、
今週はArcserve Replicationのトライアル実施時によくある「できません!」という
お問い合わせのパターンから解決ポイントを3つご紹介します。

うまくいかないなぁ・・・という状況がもしありましたら
以下を参照してください。

    1. 「エンジン検証」でエラーになるならばチェックを外すべし!
    2. TCP25000ポートを開けるべし!
    3. サービスのログオンアカウントに特定のユーザを割り振るべし!

それでは1つずつ説明していきましょう。

 

■ 1.「エンジン検証」でエラーになるならばチェックを外すべし!

CA ARCserve Replicationを初めて触られた方でよくある問い合わせに
「エンジン検証という画面でエラーになって先に進めないんだけども・・・」
という内容のものがあります。ホスト検証というのは以下の画面です。

R_000025

シナリオ作成を進める前に、各サーバにエンジンが導入されているかを
バージョンも含めて確認してくれる機能ですが、ここでエラーとなってしまい
いつまで経っても「次へ」を押せず、困ってしまう方がいらっしゃいます。

ここでは詳しくは説明しませんが、エンジン検証をエラーにする要因は
エンジンの未インストール以外にもいくつかあります。
ただ、この「エンジン検証」はオプションなので、既にエンジンを
インストールしているのならば、スキップしてしまいましょう。

「エンジン検証」に入る前の画面でマスタサーバとレプリカサーバのホスト名を指定しますが
この画面の下にある「ホスト上のCA ARCserve RHA エンジンの検証」のチェックを外します。

R_000023

すると、「エンジン検証」画面がスキップされ、すぐに「マスタルートディレクトリ」の
画面に行けます。余計な部分で悩まず、まずはシナリオを作ってしまいましょう。

 

■ 2.TCP25000ポートを開けるべし!

さて、次によくあるお問い合わせは「マスタルートディレクトリ」です。

「エンジンはインストールしたはずなのに、
『エンジンをインストールしたか確認しろ』と出てくるんですよ・・・」

というお問い合わせだったりします。エラー画面はこんな感じでしょうか。

Error

もしこのエラー画面が出てきたら、ファイアウォールなどでTCP25000ポートが
開いているかを確認してください。

CA ARCserve Replicationではエンジンやコントロールサービスとの通信に
デフォルトでTCP25000ポートを利用します。Windowsに搭載されている
「セキュリティの強化されたファイアウォール」でこのポートがブロックされている
可能性がありますので、その際はTCP25000ポートを開けてください。
(ちなみにこのポートは後からでも変更できます)

 

■ 3.サービスのログオンアカウントに特定のユーザを割り振るべし!

最近増えている、サーバ内でレプリケーションさせて
ネットワークマウントされたNASに対してデータを複製するという
シングルサーバレプリケーション構成の場合の問い合わせです。

「シナリオを開始するとエラーになってしまいうまくいかないんですけど・・・」

このケースの場合、NASがどのメーカーのどういったものかによって
エラーの原因はいくつかありますが、最も多い原因が
「エンジンのサービスログオンアカウントがローカルシステムアカウントである」
というケースです。

NASに対してシングルサーバレプリケーションの構成でレプリケーションしようする場合、
ファイルサーバ - NAS間はWindowsの共有プロトコルSMB/CIFSを使って
ファイルが転送されます。この際、ローカルシステムアカウントでは
共有されているフォルダにデータを書き込むことができません。

そこで、サービスのログオンアカウントを特定のユーザ(例えばAdministrator)に変更します。
まずはこれでうまくいくかどうかを確認してください。多くの場合、これで解決できたりします。

ServiceLogonAccount

※サーバからサーバへレプリケーションする場合にはローカルシステムアカウントで
問題なく動作しますので、ご安心を。

 

余談ですが、LinuxベースのNASに対してシングルサーバレプリケーションを行う場合、
Windowsの「NTFS ACL」や「共有のアクセス権」、「代替データストリーム(ADS)のような
ファイル属性情報」はレプリケーションできないことがほとんどなので、
予めARCserve Replication側のシナリオプロパティからこれらのオプションでオフにしてください。
また、NASの種類によっては、「NAS側でアクセス権をかけてしまうと書き込みができない」とか
「WindowsではAdministratorで書きに行っているがNAS側ではGuest扱いになっている」など
NAS側の設定の問題もありますので、適切な設定についてはメーカー様へお問い合わせください。

 

いかがでしょうか?
皆さんの「できません!」が少しでも解決してくれると嬉しいです。

それでは、本日はここまで。
See you in next TT . . .

 

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