Arcserve Replication/HA r15 新機能 : オフライン同期とは?
マサオミです。
ちょっと・・・どころじゃなく遅くなってしまいましたが Tech Tuesday を始めます。 (もう水曜日になりそうな時間なんですが・・・)
さて本日は Arcserve Replication/HA r15 の新機能紹介を少し詳細にご紹介します。 ただ、具体的な設定方法を含めると少々長くなりそうですので、 2 回に分けたいと思います。
以前の記事にも r15 の新機能紹介を掲載しましたが、 その中で最近ちょくちょくお問い合わせのある 「オフライン同期」という機能について取り上げます。
そもそもオフライン同期とは何か。
オフライン同期とは「WAN 越えの同期処理を短時間で完了させる」方法として、 r15 から新たに追加された同期方法です。「オフライン」とあるように 同期処理にネットワークを使わないで、同期処理を完了させます。
Arcserve Replication をご存知の方からすると 「なに言っちゃってるの?」 と思われるかもしれませんが、やることは単純です。
手で運ぶのです!
・・・まじめな話です。
同期とレプリケーションについてはこのブログでも何度か触れましたが、
・同期・・・「今マスタの持っているデータと完全なコピーをレプリカに持たせる」
・レプリケーション・・・「マスタに加わる変更を都度転送する」
という処理です。
同期は、レプリケーションを始める前に必ず必要な処理で通常、レプリカに必要なデータを送る際にネットワークを使います。ただ、想像してみてください。
「1TB 以上あるファイルサーバのデータを 1Mbps の回線を使って同期する」
・・・レプリカサーバが空っぽの状態で始めたとしたら おそらく 1 週間経っても同期処理は終わらないでしょう。
それならばテープや外付け HDD などに一度コピーして輸送した方がよっぽど早く終わります。オフライン同期の考え方はここから来ています。
ただ、Arcserve Replication のオフライン同期は運んだ後、「瞬時にレプリケーションの運用が開始できるように調整してくれる」 というのがポイントです。
概略図を載せるとこんな感じです。(弊社のハンズオントレーニングを受けたことがある方にはおなじみかもしれませんが)
オフライン同期は以下のような課題のある環境で役に立ちます。
- 遠隔地にレプリケーションしたいのだが、もうレプリカサーバを設置してしまって 動かすことができないという場合でも同期をなるべく短期間で終わらせたい
- 複数拠点にあるサーバのデータを1箇所に集めてきたいが、各拠点で同期をしていてはなかなかレプリケーションが開始できそうにない
さて、次回は具体的にどのように設定するのかを解説したいと思います。 なるべく次週には載せますのでご期待ください~
それでは、本日はここまで。
See you in next TT. . .
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