Arcserve Replication/HA r15 新機能 : オフライン同期を使う!
マサオミです。
まだまだ暑い9月、2回目のTech Tuesdayです。
以前の記事にも r15 の新機能紹介を掲載しましたが、 その中で最近ちょくちょくお問い合わせのある 「オフライン同期」という機能について取り上げます。
そもそもオフライン同期とは何か。
オフライン同期とは「WAN 越えの同期処理を短時間で完了させる」方法として、 r15 から新たに追加された同期方法です。「オフライン」とあるように 同期処理にネットワークを使わないで、同期処理を完了させます。
Arcserve Replication をご存知の方からすると 「なに言っちゃってるの?」 と思われるかもしれませんが、やることは単純です。
手で運ぶのです!
・・・まじめな話です。
同期とレプリケーションについてはこのブログでも何度か触れましたが、
・同期・・・「今マスタの持っているデータと完全なコピーをレプリカに持たせる」
・レプリケーション・・・「マスタに加わる変更を都度転送する」
という処理です。
同期は、レプリケーションを始める前に必ず必要な処理で通常、レプリカに必要なデータを送る際にネットワークを使います。ただ、想像してみてください。
「1TB 以上あるファイルサーバのデータを 1Mbps の回線を使って同期する」
・・・レプリカサーバが空っぽの状態で始めたとしたら おそらく 1 週間経っても同期処理は終わらないでしょう。
それならばテープや外付け HDD などに一度コピーして輸送した方がよっぽど早く終わります。オフライン同期の考え方はここから来ています。
ただ、Arcserve Replication のオフライン同期は運んだ後、「瞬時にレプリケーションの運用が開始できるように調整してくれる」 というのがポイントです。
概略図を載せるとこんな感じです。(弊社のハンズオントレーニングを受けたことがある方にはおなじみかもしれませんが)
オフライン同期は以下のような課題のある環境で役に立ちます。
- 遠隔地にレプリケーションしたいのだが、もうレプリカサーバを設置してしまって 動かすことができないという場合でも同期をなるべく短期間で終わらせたい
- 複数拠点にあるサーバのデータを1箇所に集めてきたいが、各拠点で同期をしていてはなかなかレプリケーションが開始できそうにない
では、早速実践していきましょう!
■ステップ1: シナリオを開始してVSSスナップショットを取得
まずはシナリオを作成して、シナリオを開始しましょう。 例ではマスタサーバの「D:\第1ソリューション営業部」をレプリケーション対象にしています。
開始した際に、「同期方法」についてポップアップがあがってきますが、そこで「オフライン同期」を選択し、OKをクリックします。
すると、以下のようにサーバの絵が表示され、矢印の下に「オフライン同期」と表示されます。また以下のようなメッセージが表示されるはずです。
「’D:/第1ソリューション営業部’の同期データは ’C:/OfflineSyncMountPoint/D_Volume/第1ソリューション営業部’ にあります。レプリカへの手動コピーの準備ができています。」
ということで、マスタサーバの指定されたフォルダに移動してみましょう。
■ステップ2: 外部メディアにデータをコピー
マスタサーバに行くと、Cドライブ直下にOfflineSyncMountPointというフォルダができていて、その中にはVSSスナップショットがマウントされた状態になっています(※1)。
階層を降りると、「第1ソリューション営業部」があります。
このフォルダの内容を手動で、もしくはARCserve Backupなどのバックアップ製品で持ち運び可能な媒体(外付けHDDやテープ、DVDなど)にコピーします。
■ステップ3: 輸送 ~ データを運ぶ ~
輸送、バイク便、タクシー、電車、飛行機・・・などどのような方法でもいいので物理的にデータを運んでください。
■ステップ4: レプリカサーバにデータをコピー(リストア)
レプリカサーバのD:\を見てみると、「第1ソリューション営業部」というフォルダだけできています。
ここにマスタから持ってきたデータをコピーします。
■ステップ5: スナップショットと比較 ~検証~
コピーが終わったら再びARCserve RHA マネージャ画面に戻ります。そしてメニューから[ツール] - [オフライン同期管理] を選びます。(もしくはツールバーでアイコンをクリックします)
すると、こんな画面が出てきます。一番上を選んでOKボタンをクリックします。
検証が開始されます。検証処理については「ブロック同期(同一サイズ/変更時間のファイルを無視する)」が実行されます。(セキュリティ情報(ACL)はきちんと確認されます。)
検証が終了すると、検証レポートが生成され、レプリケーションが開始します。
以上です。簡単ですよね。コピーするだけなんで。
最後にちょっと補足。
「ワークグループで実施するオフライン同期」についてです。
遠隔地においてはあまりないかもしれませんが、ADドメイン環境ではない場合、サーバ毎にSIDが異なるため、ただ単にファイルをレプリカ側にコピーをしてもステップ5の「スナップショットと比較」の段階で以下のようなエラーになります。
「マスタとレプリカのデータが異なります。追加情報の相違点レポートを参照してください。」
「全く同じデータをコピーしているのに・・・なぜ・・・」と思ったら相違点レポートを見てください。
レポートを見ると「セキュリティの変更」というイベントが表示されていることが確認できます。つまり、レプリカ側のデータにはセキュリティ情報の異なるデータが存在している、ということになります。
ワークグループの場合には、以下の「ACLのレプリケート」オプションをオフにしておくとよいでしょう。ACLは元々レプリケーション対象外になりますので検証されません。
結果、コピーしたデータと元のデータのユーザSIDが異なっていても検証は終了します。
いかがでしょうか?Arcserve Replication も r15 になって着実に進化しています。 新しい機能、オフライン同期も是非活用してみてください。
それでは、本日はここまで。
See you in next TT . . .
PS
今回2週続けての掲載になりましたので、次回のTech Tuesdayは28日に更新したいと思います。
<関連記事>
※1 このように、オフライン同期では VSS スナップショット(シャドウ コピー)を使用します。シャドウ コピーの配置場所や最大サイズの変更方法は以下の記事をご覧ください。
シナリオ実行環境でスナップ ショットの最大サイズが 4095 MB に設定される
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