ARCserve RHA r16 SP2 新機能 ~ ブロックレベル同期の動作改善 ~
お久しぶりです。マサオミです。前回からかなり間が空いてしまいました・・・(汗
本日のTech Tuesdayは「ブロックレベル同期の動作改善」について
解説させていただこうと思います。
======== r16 新機能目次 ========
① ネットワークアドレス変換(NAT)に対応 (全2回) 第1回 第2回
② ワークグループ環境でのアクセス権(ACL)の複製 第1回 第2回(後日公開)
③ 帯域制御機能の曜日指定
④ ログ収集ツールの追加
⑤ ブロックレベル同期の動作改善 (←本日はここ)
⑥ 同期時のアーカイブビットの保持
⑦ その他の新機能・改良点
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この話題を説明する前に今一度おさらいです。
同期とは・・・
マスタ サーバのレプリケーション対象データとレプリカ サーバのデータを
完全に一致させる処理です。レプリケーションを始める上で前提として必要です。
レプリケーションとは・・・
マスタサーバ上のファイルおよびデータベースに対する変更を
リアルタイムにキャプチャし、レプリカ サーバに転送する処理です。
今回ご説明する内容は「同期」、特に「ブロックレベル同期」の内容です。
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再三のご案内ではありますが、既に無償ハンズオントレーニングの環境は
r16 SP2になっております。実際に触ってみたい、という方は是非お申込みください。
災害対策・業務継続に!ARCserve Replication/HA■前編■
※SP2も含めた内容に変更済み
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ブロックレベル同期はアプリケーションなどのデータを同期する場合に利用されます。
r16 SP1までのブロック同期は、静止点を取るためにマスタサーバへの書き込みを
一時的にブロックして、データのスキャンを行っていました。
(この後、スキャンした内容をマスタとレプリカで比較して違いのあるブロック部分を転送します)
ファイル数が少ないデータベースのような環境であれば
書き込みのブロック処理は一瞬で終わるのですが、
ファイル数が多い環境でブロックレベル同期を利用してしまうと、
静止点を取る処理(ブロックしている時間)が長くなってしまいます。
グループウェアのようにデータベースも動いているが、細かいファイルも多数あるという環境で
1つのシナリオでまとめて運用したいという場合、この書き込みブロックの処理がネックで、
運用を考えるとシナリオを分けていただくことをお勧めしていました。
r16 SP2からブロックレベル同期の処理が改善され、
OSのVSSスナップショットを使って静止点を取るようになりました。
その結果、スキャンをかけている間もデータへのアクセスには影響がないので
サーバの利用者も書き込みがブロックされてアクセスできない、と言ったこともなくなります。
ブロックレベル同期を利用してもアクセスブロックが発生しないので、
SQL Serverとファイルサーバが同居しているような環境で、
1つのシナリオにまとめて運用するという場合でも
安心してご利用いただくことができるようになりました。
今回は少々細かい(多少マニアックな?)内容なのですが
ARCserve Replication/High Availabilityの使い勝手も
どんどん良くなってきていることがお分かりいただければ幸いです。
ファイルサーバだけでなく、是非データベースでも
ARCserve Replication/High Avilabilityをご活用ください。
■ ARCserve High Availabilityを利用したOracle DBのデータ保護事例
株式会社 ハッピー
https://www.arcserve.com/sites/default/files/wp-doc/case-rha-happy.pdf
※リンクをUpdate(2022/09/29)
それでは、本日はここまで。
See you in next TT . . .
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