画像でわかる!IP移動の設定手順(Arcserve HA)
こんにちは、ホテです。
今日はARCserve High Availabilityのリダイレクション方法の一つである「IP移動」の設定手順をご紹介します。「IP移動」というのは名前の通り、マスタサーバのIPアドレスをレプリカへ移動させることでクライアントの接続先を切り替える方法です。
(登場するIPアドレスは3つ)
上の図では「192.168.0.10」がクライアントが接続する(スイッチオーバーで移動させたい)IPアドレスです。このサーバがファイルサーバだとすると、ユーザは「\\192.168.0.10\Share」というようなパスを叩いて共有フォルダにアクセスしています。これからこの記事ではこのIPアドレスを「移動IPアドレス」と呼びます。
さらに、この移動IPアドレスに加え、スイッチオーバーが行われても移動しない「固定IPアドレス」をマスタ/レプリカにそれぞれ一つずつ割り当てます。
では、設定を始めてみましょう。まずシナリオを作る前に下準備としてマスタサーバのネットワークアダプタに移動用と固定用の2つのIPアドレスを割り当てます。1つめのIPアドレスはいつも通り[TCP/IPのプロパティ]から設定し、2つめのIPアドレスは[TCP/IPのプロパティ]の[詳細設定]で追加できます。
(2つ目のIPアドレスを追加しているところ)
(レプリカのIPアドレスはいつも通り設定すれば良いので、ここでは説明を省略します)
下準備が終わったら、次にシナリオを作成します。シナリオを作成するときにマスタ/レプリカのIPアドレス(またはホスト名)を入れるところがありますが、ここではそれぞれの「固定IPアドレス(スイッチオーバーで動かさない方)」を入力します。
(マスタの欄に「移動IPアドレス」を入力しないように注意!)
スイッチオーバープロパティを設定します。[IP/マスク]に「移動IPアドレス(スイッチオーバーで動かす方)」のIPアドレス/サブネットマスクを入力してください。(ここに至るまでの手順はインストールガイドやハンズオンセミナーでおなじみなので今回は省略しました。)
([IP移動]を「オン」にすると出てきます)
もう一つ忘れてはいけないのが、「Ping 対象IP」です。レプリカがマスタの死活を監視する際に使うIPアドレスをここで指定します。移動IPアドレスと同じ値を入れてください。
(こちらは[Is Alive]-[チェック方式]の下)
後は、シナリオを保存して開始します。スイッチオーバー/スイッチバックするたびにIPアドレスが行ったり来たりします。
あと、スイッチオーバーのテストをするにあたってこの記事が役に立つので、事前に読んでおいてください。
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