« Linux、Windows混在環境のバックアップを統合:アプライドテクノロジー様導入事例 | トップページ | 秘策「オフライン同期」:低速回線で「初期同期」に時間がかかる場合の発想の転換 »

2014年3月 4日 (火)

ARCserve D2D : バックアップデータをコピーする

こんにちは、ホテです。

ARCserve D2Dの機能の一つに「復旧ポイントのコピー」というものがあります。
これは、「一次バックアップ先に安価なNASを使っているので故障が心配!」というような時に別なNASへバックアップデータ(復旧ポイント)をコピーしておくための機能です。

これを実行すると、以下の図のように新しいフルバックアップデータを別な場所に作ってくれます。

00

今日はこの復旧ポイントのコピーをやってみます。

まず、コピー元の一次バックアップが完了しているのを確認したうえで、画面右側のナビゲーションペインから[タスク]-[復旧ポイントのコピー]をクリックします。

01

ダイアログボックスが出てきて、コピーしたい復旧ポイントを選択できます。デフォルトではその時点で最新の復旧ポイントが選択されています。今回はそのまま[次へ]をクリックしました。

02

次に、コピーの設定です。最低限、コピー先は設定しなければいけません。[デスティネーション]にコピー先の共有フォルダを指定して、[コピーの作成]をクリックします。

03

復旧ポイントのコピーが始まりました。フルバックアップデータを一から作っているので、結構時間がかかります。

04

ここでコピーされた復旧ポイントはもちろんリストアに使えるので、定期的に実行しておけば一次バックアップ先のディスクが壊れてしまっても安心です。

とはいえ、毎回手作業で実行していては大変なので、実際にはあらかじめスケジュール設定をしておきます。詳しい手順はこちら↓をご覧ください。

技術情報:復旧ポイントのコピー プロセスを自動化する方法

なお、この復旧ポイントのコピー機能でWAN越えをしないようにご注意ください。フルバックアップデータのコピーになるので、コピーが終わらなくなったり回線が圧迫される恐れがあります。

遠隔地にバックアップデータを複製したい場合は、ARCserve Replicationを併用する事をお勧めします。

-----------------

[2016年3月23日追記]

Arcserve D2D の後継製品である Arcsrve UDP をご利用の方で、遠隔地にバックアップデータを転送したいという方は、以下の記事もご覧ください。Arcserve UDP では標準機能でバックアップデータを遠隔転送できるようになっています。

Arcserve UDP 機能紹介 ~ (11) バックアップデータの遠隔転送 ~

-----------------

« Linux、Windows混在環境のバックアップを統合:アプライドテクノロジー様導入事例 | トップページ | 秘策「オフライン同期」:低速回線で「初期同期」に時間がかかる場合の発想の転換 »

技術情報」カテゴリの記事

Arcserve UDP」カテゴリの記事

コメント

以下の条件の時、「バックアップ設定」と「復旧ポイントのコピー」の設定項目に入れる数値についてご教示いただけないでしょうか?

----------------------------------------------------------
Cとシステム予約領域をEにバックアップする
毎週金曜日23:00にフルバックアップを取る
その後は1日1回23:00に増分バックアップする
次の金曜日23:00のフルバックアップ時に、先週のフルバックアップ/増分バックアップのセットを1つだけ残す
(復旧セット?)

NASに毎日のバックアップ後にコピーする
(復旧ポイントのコピー?この時コピーされるデータはバックアップ領域Eドライブにバックアップされているすべてのデータの差分転送?)
----------------------------------------------------------

説明が下手で申し訳ありません。

ますだ 様

いつもご愛読ありがとうございます。マサオミです。

いただいた条件を元にARCserve D2Dのバックアップ設定方法を解説します。
なお、バックアップデータの保存方式として復旧ポイント方式と復旧セット方式があります。
想定されている運用に素直に従うと復旧セット方式になりますが、
運用としては復旧ポイント方式の方が簡単かと思います。

復旧ポイント方式の場合は、スケジュール設定にて増分バックアップを1日1回、フルバックアップを7日に1回と指定し、
最初のフルバックアップを実行する金曜日の23:00からバックアップが始まるように開始時間を指定してください。
復旧ポイント方式では「セット」という考え方がなく、バックアップされた日から何日前のデータを保持するかを指定します。
例えば復旧ポイントの数に14を指定すると、バックアップされた日から14日前までのデータに戻すことができます。
初回のフルバックアップ以降は増分バックアップのみで運用でき、フルバックアップの取り直しが必要ない分、
バックアップ先のディスク容量を節約できます。

復旧セット方式の場合は、フルと増分バックアップを1セットとして管理する方法です。
条件に従って設定する場合、スケジュール設定にて増分バックアップを1日1回としつつ、
[新しい復旧セットを開始する間隔] - [週の選択された曜日]で「金曜日」を指定してください。
また保存するセット数を「1」と指定いただくと、バックアップデータを1セット分保持します。

ただし、バックアップ先のディスク容量は指定したセット数+2つ分のフルバックアップデータ容量以上を確保するようにしてください。
1と指定しても、2セット分のバックアップが行われ、3セット目の起点となるフルバックアップが完了してから
1セット目を消し、指定された数に合わせるという動作をしております。
一時的ではありますが2セット分のバックアップデータが保持されますのでディスク容量にご注意ください。

次に復旧ポイントのコピーですが、バックアップの度にコピーを行う場合にはコピージョブの回数指定にて
「1」としてください。なお、復旧ポイントのコピーは常にフルバックアップ データとしてコピーしますので
コピー先の容量にご注意ください。

その他ご不明点ございましたご返信ください。

今後ともよろしくお願いいたします。

ご回答ありがとうございます。

だいたい理解できました。

もう一点質問ですが、バックアップスケジュールの設定で曜日の除外ができますか?
金曜日にフルバックアップを取り、土日はバックアップは取らず、金曜日にとったバックアップデータを
時間をかけて遠隔地にコピーします。
そして月から木は金曜日とったフルバックアップの増分を取っていきます。

上記を復旧セットでできればいいなと思っています。

ますだ 様

ご確認ありがとうございます。

記載いただいた点ですが、残念ながらARCserve D2Dでは曜日指定ができません。

しかし、先日発表させていただきましたarcserve UDP (D2Dの後継製品)では
曜日の指定や週次・月次バックアップといった設定ができるようになっています。
また、バックアップデータを遠隔地に転送する機能も標準で搭載されており
復旧ポイントのコピー機能を利用するよりもはるかに効率的にデータを遠隔地に転送できます。

これまでのARCserve D2Dの機能はarcserve UDP Agentが引き継ぎ
できることはそのままに、機能を大幅に拡張しております。
今後このブログでも順次記事にしていきたいと思っております。

ご興味ございましたら是非トライアルにもお申込みください。

https://www.arcserve.com/jp/free-backup-software-trial/

今後ともよろしくお願いいたします。

ご回答ありがとうございました。

スケジュールで曜日除外ができないこと承知しました。
UDPですが確認させていただきます。

また追加で申し訳ありませんが、D2Dのファイルコピー機能について教えてください。

クラウドへのファイルコピーでクラウドに同期したタイミングではローカルにあるファイルとクラウドにあるファイルが
同じになるようにしたいです。
ローカルでファイルの削除/追加があればクラウドへのファイルコピーの段階で同期する設定はできるのでしょうか?

毎日のスケジュールバックアップ後にファイルコピーも実施できればと考えています。

宜しくお願いいたします。

ますだ 様

ご確認ありがとうございます。
またUDPも是非お試しください。

追加でご質問いただいているファイルコピー機能ですが、
こちらはバックアップデータの中から対象となるファイルデータのブロックを
抽出してクラウドストレージや共有フォルダにコピーする機能です。
コピーされているデータはバックアップデータですので
直接クラウドストレージを参照してもファイルとして参照することはできません。
ARCserve D2Dのインタフェースを使ってリストアをする必要があります。

もし本番サーバと全く同じデータを別のサーバ上に保持しておいて
いざという場合には参照できるようにしておきたいというご要望でしたら
ARCserve Replicationのご利用をお勧めいたします。

以上、よろしくお願いいたします。

ありがとうございます。

ファイルとして参照できなくてもいざと言うときは時間がかかっても、ローカルにダウンロードして
そこからD2Dで対象フォルダを復旧できれば問題ありません。

2回目からは差分データのみが転送されると言う認識でよろしいでしょうか。

宜しくお願いいたします。

ますだ 様

お世話になっております。

失礼いたしました。すぐに利用することが要件でないのであれば
ファイルコピー機能も利用できるかと思います。

記載いただいた通り、ファイルコピーも2回目以降の増分バックアップデータから
転送されるので、増分データ内にあるファイルを構成するデータ ブロックのみが転送されます。

よろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

丁寧に教えていただきましてありがとうございました!

ますだ 様

ご質問ありがとうございました。

是非今後ともよろしくお願いいたします。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ARCserve D2D : バックアップデータをコピーする:

« Linux、Windows混在環境のバックアップを統合:アプライドテクノロジー様導入事例 | トップページ | 秘策「オフライン同期」:低速回線で「初期同期」に時間がかかる場合の発想の転換 »