秘策「オフライン同期」:低速回線で「初期同期」に時間がかかる場合の発想の転換
ARCserve Replicationを使うが、低速な回線のため「初期同期」に時間がかかることが懸念される。というケースもあるでしょう。
そういう場合は「オフライン同期」を検討してみてはいかがでしょうか。
オフライン同期とは、
マスタサーバで一旦テープや外付けHDD、NASなどの外部ディスク(媒体)にコピーし、
外部ディスクをレプリカサーバがある拠点まで運搬し、
その拠点でデータをレプリカサーバにコピーする。
という通信回線を使わない同期方法です。
通信回線を使うよりも外部ディスクを運んだ方が早い、という点は意外と盲点ですが、データ量が膨大な場合や低速回線の場合は、こういう方法がスマートだったりします。
その処理の流れは次の通りです。
■ 処理の流れ ■
STEP1: マスタサーバでVSSスナップショットが取得され、自動的にマウントされます
STEP2: マウントされたデータをテープや外付けHDD、NASなどの外部ディスクに手作業でコピーします
STEP3: データがコピーされた外部媒体を輸送します。輸送している間、マスタサーバの変更は捕捉され、レプリカサーバに転送された後、レプリカサーバのスプールディレクトリに保存されます
STEP4: 外部媒体からレプリカサーバにフォルダ構造を崩さないようにデータをコピーします
STEP5: STEP1で取得したVSSスナップショットとコピーされたデータが比較されます
STEP6: データが一致していることが確認できたら、レプリカサーバのスプールディレクトリに保存されたデータが反映されます
レプリカサーバがマスタサーバと完全に同じデータを持った状態になったらレプリケーションの運用が始まります。
設定方法の詳細は、以前掲載のこちらブログ記事に掲載されています(R15をもとにしていますr16.5でも考え方は同じです)。
特に、STEP5の「データ比較」では、「スナップショットと比較 ~検証~」として注意点も含め詳しく紹介されていますので、併せてご覧ください。
■r15の新機能紹介: オフライン同期を使う!
<https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2010/09/r15-2cb1.html>
++++++
以上、Koichiがお伝えしました。
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