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2015年3月24日 (火)

Arcserve UDP 機能紹介 ~ (11) バックアップデータの遠隔転送 ~

こんにちは、ホテです。
引き続き Arcserve UDP の機能紹介をしていきます。

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目次:    
1) 全体像とコンポーネントについて    
2) iSCSIボリュームのサポート    
3) 詳細スケジュール設定 (曜日指定)
4) 詳細スケジュール設定 (日・週・月次指定)   
5) マージおよびカタログ作成の代行処理    
6) Windows / Linux、物理 / 仮想 を1つの画面で統合管理    
7) 仮想マシンのエージェントレス バックアップ (VMware編 / Hyper-V編)    
8) バックアップ設定のメニュー化    
9) イメージバックアップのテープ保管      
10) バックアップデータの重複排除    
11) バックアップデータの遠隔転送 ← 本日はここ   
12) 仮想マシンへの自動復旧(仮想スタンバイ)    
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災害に備えて復旧ポイント サーバ(RPS)間でバックアップ データを複製

本日は災害対策に使えるバックアップ データの遠隔転送についてご紹介します。

災害に備えてバックアップ データを遠隔地に複製しておきたいというご要件は昔からあります。しかし、インターネットや WAN 経由で大容量のデータを転送しようとすると、瞬断や遅延(レイテンシ)によりバックアップに時間がかかったり、バックアップが途中で失敗してしまうという課題があります。

<参考> VPNだと転送が遅い…という時に。マルチストリーミング機能で高速レプリケーション!

 

そこで、Arcserve UDP の前身の Arcserve D2D ではこの課題を解消するため、バックアップ データを Arcserve Replication で遠隔地に複製するという連携機能がありました。

 

Arcserve UDP ではこの機能を製品の標準機能に取り込み、Arcserve Replication を別途購入・導入する必要なく、復旧ポイントサーバ(RPS)間でバックアップデータを転送することができるようになっています(※1)。

Replicate_1

 

単一のコンソールでバックアップから遠隔転送までの設定・管理ができるようになった!という点が今までとの最大の違いですが、それ以外にも以下の点で違いがあります。

   
 ① マージをそれぞれの RPS で行うので、転送されるデータ量が当社比で実質半減!
 ② 重複排除機能を利用して転送量をさらに削減できる!
 ③ 転送元と転送先でそれぞれ保存したい世代数を設定できる!

 

①について、これまでの連携機能では、Arcserve D2D のマージに伴うデータ変更を Arcserve Replication が複製していたため、実質、増分バックアップデータ 2 回分のトラフィックが WAN 経由で発生していました。

Arcserve UDP では遠隔地側の RPS でもマージ処理を行えるので、遠隔地に送りつけるデータは正味の増分バックアップデータ分だけで良くなりました(※2)。

②の重複排除については、前回ご紹介させていただいた通りです。専用のハードウェアやオプションを必要とせず、バックアップデータをより小さくする事ができます。

③もArcserve UDP のユニークな点です。手元はバックアップを 30 世代(1 ヶ月分)残すが、転送先はディスク容量を節約するため 5 世代(1 週間分)残す、といったこともでき、その逆も可能です。こうした柔軟な対応ができる背景で RPS が活躍しています。

 

このように、Arcserve UDP になってから大きく機能が強化されています。もちろん、Arcserve D2D と Arcserve Replication の組み合わせでできていたように、転送中に回線障害が発生しても途中から再送してくれる仕組みも健在です。WAN 経由でも安定してバックアップ データを複製することができます。

Udp_replication_faq

 

例によって設定してみる

バックアップデータの転送を利用する際は、遠隔地にも復旧ポイントサーバを導入した Windows サーバを設置し、お互いに疎通できるようにした上で、プラン作成時に [バックアップ タスク] と [レプリケート タスク] の 2 つを指定します。

image 
(2 つの復旧ポイントサーバを追加して、それぞれデータストアを作ります。)

 

image 
(バックアップタスクの後に「レプリケート」というタスクを追加します。)

 

こうして作ったプランをバックアップ対象に配布し、バックアップを開始すると、バックアップ完了後に「レプリケーション」という処理が実行され、バックアップデータが転送されます。

image

(Arcserve UDP の標準機能でバックアップからデータの転送まで一貫した管理を1つの画面で行うことができるようになりました。)

 

とにかく簡単に、且つ低価格で災害対策を実施したい、というニーズにも Arcserve UDP で応えることができるようになりました。

さらに、バックアップ データの保管先として適切な場所が見つからないというお客様向けに、Arcserve が運営するデータセンター上の RPS にバックアップデータを複製できる「Arcserve UDP Cloud Hybrid」というサービスもあります。災害対策をご検討の際には是非ご活用ください。

新サービス!「Arcserve UDP Cloud Direct」「Arcserve UDP Cloud Hybrid」のご紹介

 

それでは、本日はここまで。

次回は遠隔地に転送したバックアップデータを使って、自動的にシステム復旧を行わせる方法をご紹介します。

<関連記事>

徹底比較!Arcserve UDP を使ったクラウドへのバックアップ方法

 


※1 Arcserve UDP の レプリケート タスクでは Arcserve Replication / HA と同様、遅延の大きい環境を自動検知し、マルチ ストリームで高速にデータを転送する仕組みを備えています。デフォルトの設定値は以下のページをご覧ください。

Arcserve UDP 9.x ソリューション ガイド - マルチストリーム パラメータの設定

※2 とはいえ、初回だけはフル バックアップ相当のデータが複製されます。その際のネットワークの負荷を減らすため、「RPSジャンプスタート」という機能があります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

Arcserve UDP のジャンプスタートを試してみる

Arcserve UDP:RPS ジャンプスタートは RPS のメモリ容量に注意!

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