「Arcserve Backup」と「Arcserve UDP」選定のポイントとは?
2024年版の「Arcserve Backup」と「Arcserve UDP」選定のポイントを解説する動画ができました。 |
鉄道大好き、エヌエスです。
よくある質問のご紹介です。
Arcserveでは、バックアップソフトウェアとして、「Arcserve Backup」と「Arcserve UDP」を販売しています。ゆえに、「どちらの製品を選んだらよいのでしょうか?」とのお問い合わせをよくいただきます。
そこで、今回は、「Arcserve Backup」と「Arcserve UDP」の選定ポイントについて、一緒に見ていきましょう。
【選定ポイント1】バックアップの仕様
[Arcserve Backup]ファイル単位でバックアップを行います。
[Arcserve UDP]ドライブ、または、サーバ全体のイメージバックアップ行います。(※1)
<選定ポイント1 まとめ>
要件上、ファイル・フォルダ単位のバックアップを希望される場合は、「Arcserve Backup」を選定します。イメージバックアップを希望される場合は、「Arcserve UDP」を選定します。
なお、「Arcserve Backup」と「Arcserve UDP」いずれの製品も、ファイル単位のリストアが可能です。
【選定ポイント2】バックアップ先
[Arcserve Backup]1次バックアップ先として、ディスクとテープの両方をサポートします。
[Arcserve UDP]1次バックアップ先としてディスクのみをサポートします。
なお、「Arcserve UDP」では、1次バックアップ先のディスクにあるバックアップデータをテープへコピーする機能を標準機能として有しています。
<選定ポイント2 まとめ>
テープへ直接バックアップを行う(D2T)要件の場合は、「Arcserve Backup」を選定します。
1次バックアップ先がディスクの場合や、D2D2T のバックアップ運用を検討されている場合は、「Arcserve UDP」を選定します。
【選定ポイント3】増分/差分バックアップ
[Arcserve Backup]定期的なフルバックアップと、それを起点とした増分/差分バックアップが可能です。
[Arcserve UDP]初回のみフルバックアップを行い、以降、継続的に増分バックアップが行われます。(「Arcserve Backup」と同様、定期的にフルバックアップを行う事も可能です。)
併せて、「Arcserve UDP」では、継続的な増分バックアップを行っている場合でも、フルバックアップ+増分バックアップを、1度にリストアすることが可能です。
<選定ポイント3 まとめ>
定期的なフルバックアップを起点とした増分/差分バックアップの運用を希望される場合は「Arcserve Backup」を選定します。
初回のみフルバックアップ、以降、永久増分バックアップの運用を希望される場合は、「Arcserve UDP」を選定します。
いかがでしょうか。「Arcserve Backup」と「Arcserve UDP」で選定を迷われた場合は、上記の選定ポイントを参考にしてみてください。
また、Arcserve UDP について詳しい情報をお探しの方は、Arcserve UDP の記事一覧をご覧ください。
以上、鉄道大好き、エヌエスがお伝えしました。
<関連記事>
どういうときにArcsesrve UDPではなくArcserve Backup を使うの?
※1 CIFS/NFS 共有フォルダのバックアップに限り、共有フォルダ単位でバックアップ対象を指定します。
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コメント
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お世話になります。
質問させていただきます。
Arcserve UDPはイメージバックアップとありますが、とある仮想マシン(Windows Server)のエージェントレスバックアップで「CとDドライブを1日1回システムバックアップ、Dドライブだけを2時間に1回バックアップを取りたい」という要件があった場合実現可能でしょうか。
投稿: べる | 2025年5月21日 (水) 13時54分
べる様
コメントいただきありがとうございます!
Arcserve UDP では、バックアップ対象(ソース)となるボリュームや仮想ディスクは、1つのノードあたり1つの組合せだけ指定できます。あるノードで C ドライブと D ドライブをバックアップする設定にしておきながら、さらに D ドライブだけをバックアップするスケジュールを組むことはできません。
ただし、仮想マシンについては、エージェントレスとエージェント ベースでそれぞれ別なノード扱いになります。そのため、エージェントレス バックアップとエージェントベース バックアップを組み合わせることで、以下のような設定を行う事が可能です。
// エージェントレス:仮想マシン全体をバックアップ(1日に1回)
// エージェントベース:Dドライブだけをバックアップ(2時間おき)
この場合、同じ仮想マシンが二重にバックアップされることになりますので、スケジュール時刻をずらすなど、仮想マシンへの負荷にご注意ください。
また、エージェントレス バックアップではバックアップ対象から除外できるのはボリューム単位ではなく、仮想ディスク単位になります。以下、関連のマニュアル ページをご案内いたします。
参考:Arcserve UDP 10.x - Arcserve UDP を使用して Nutanix を操作する方法 > Nutanix Acropolis ハイパーバイザの保護 > プランを作成してデータを保護する方法 > ソースの指定
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/10.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/Nutanix/default.htm#Nutanix/plan_create_source_nutanix_hypervisor.htm
投稿: ホテ | 2025年5月21日 (水) 15時24分
ドライブごとに別のバックアップスケジュールを組むことはできない旨承知しました。
重ねての質問で恐縮ですが、再度確認させていただきたい点が2点あります。
①バックアップサーバの障害が起きた時に、別のバックアップサーバにて障害時用のバックアッププランを作成し、バックアップ処理を代替する場合、回答にある通り1つのバックアップノードにつき1つのプランしか作成できないため、この方法でバックアップ処理を代替することはできないでしょうか。
②また、①が不可である場合、バックアップサーバ障害時、別のバックアップサーバにてバックアップ処理を代替する方法をご教授いただきたいです。
投稿: べる | 2025年5月22日 (木) 15時00分
べる様
追加でご質問いただきましてありがとうございます。
バックアップ サーバ障害時に別なバックアップ サーバでバックアップを行う際の方法や手順は「バックアップ サーバ」の構成によって異なります。Arcserve UDP では Arcserve UDP コンソールや Arcserve UDP 復旧ポイントサーバ(以下 RPS と省略します)、バックアップ プロキシ サーバ等バックアップに関わる様々なコンポーネントがあり、これらを別々の1台の Windows サーバに共存させたり、別なサーバにインストールすることが可能です。そのため、「バックアップ サーバ」と一言で言っても様々な構成が考えられます。
Arcserve UDP コンソール と RPS を1台の Windows サーバに共存させている場合の切り替え方法は、以下の記事が参考になります。(Arcserve UDP Appliance は Arcserve UDP コンソールや RPS が同一サーバにプリインストールされたバックアップ専用サーバです。)
参考:Arcserve UDP Appliance を買い替えた後の設定方法
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2020/11/post-d8fd9a.html
ただし、上記の記事の「3. バックアップ先の段階的な変更」に記載されている通り、RPS を複数用意するとバックアップ データも二重に必要になり、データの移行にも時間がかかります。そのため、RPS の予備機を同一拠点に用意し、RPS 障害の際にバックアップ先を切り替えるという運用は、(データ容量にもよりますが)あまり現実的ではありません。上記の記事も障害時の切り替えではなく、Arcserve UDP Appliance 買い替え時の移行方法を想定したものです。
想定される障害の規模やバックアップ運用の復旧目標時間次第ではありますが、より一般的な方法として Arcserve UDP コンソールや RPS をバックアップしておき、障害時に復旧する方法もあります。こちらは以下の参考記事をご覧ください。
参考:Arcserve UDP コンソールをバックアップする 3 つの方法
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2020/01/post-fc315d.html
以上、ご質問の意図とずれた返信になっていたら申し訳ございません。べる様の検討のお役に立てば幸いです。
投稿: ホテ | 2025年5月23日 (金) 17時10分