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2016年6月14日 (火)

Arcserve UDP v6 新機能紹介 ~ (9) PowerShell を使ったバックアップ/リストアの自動実行 【前編】

こんにちは、ホテです。本日はコマンドライン インターフェース(CLI)を使って、Arcserve UDP のバックアップ/リストアを実行する方法をご紹介します。

 

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目次:   
1) 新バージョンのコンセプトとセミナーのご案内    
2) 仮想マシンとして即時復旧 (インスタントVM)    
3) Linux エージェントレス バックアップからのファイル リストア    
4) Linux エージェントの機能強化    
5) キャパシティ プラニング ツールでバックアップ サーバのサイジングをより正確に    
6) かさばるデータの保管に使えるファイル コピー機能が進化    
7) 管理コンソール初心者のための簡単設定ウィザード    
8) Windowsイベント ログへの登録    
9) PowerShell を使ったバックアップ/リストアの自動実行 【前編】 ← 本日はここ   
10) PowerShell を使ったバックアップ/リストアの自動実行 【後編】    
11) テープへの二次バックアップの強化(「テープへのコピー」タスクの追加)   
12) その他の新機能と機能改善
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この機能は、前回ご紹介したイベント ログへの出力と同様、Arcserve D2D の時代から長らくご要望いただいていました。Arcserve UDP の画面を介さずに、ジョブ管理ツールからバックアップ/リストアを自動で行いたい、という場面で使えます。

CLI1 

(コマンドラインの使い道)

   

CLI2

(コマンドラインでできる事) 

 

なお、今回追加されたコマンドラインはバックアップとリストアの実行に特化したものです。例えばプランの作成はできないので、あらかじめGUIで済ませておく必要があります。

また、上の図にある通り、この機能はプランを管理する「管理コンソール(Arcserve UDPコンソール)」経由で使用するものです。管理コンソールがどこかにインストールされていないと使えません(※1)のでご注意ください。 

※「管理コンソール」「エージェント」「プラン」といった用語の説明は以下の記事をご覧ください。

Arcserve UDP 機能紹介 ~ (1) 全体像とコンポーネントについて ~   

Arcserve UDP 機能紹介 ~ (8) バックアップ設定のメニュー化 ~

 

■ とりあえず使ってみる

では、コマンドラインを使ってバックアップを試してみましょう。タイトルにもありますが、この機能は Arcserve Replication/HA でもおなじみの Windows PowerShell で実装されています。PowerShell のコンソールを開きます。 

03_Console

PowerShellコンソールを開いたら、Arcserve UDP の PowerShell スクリプトファイル「UDPPowerCLI.ps1」が保存されているディレクトリに移動します。デフォルトでは以下のパスです。

PS > cd ‘C:\Program Files\arcserve\Unified Data Protection\management\PowerCLI’

ディレクトリを移動し、以下のコマンドを叩くとヘルプが見られます。

PS > get-help .\UDPPowerCLI.ps1

ヘルプの中身はこんな感じ。 –examples や –details オプションを後ろに付けるとコマンドの実行例や各オプションの詳細が出てきます。(かなり長いのでここでは省略します。実際に試してみてくださいね。)

04_help

(ヘルプの表示結果。オプションの一覧が表示されています。)

 

では、バックアップを実行します。今回はこんなコマンドを実行しました。皆さんの環境で試す時にはホスト名やプラン名を変えて実行してください。 

PS > .\UDPPowerCLI.ps1 -Command Backup -UDPConsoleServerName UDPv6 -UDPConsoleProtocol https -UDPConsolePort 8015 -UDPConsoleUserName administrator -UDPConsolePasswordFile C:\pass -planName 'Windowsサーバ' -BackupJobType Incr

 

今回利用した、各オプションの説明はこちら↓。

Command 実行するコマンドの種類を選びます。ここでは「Backup」を指定しました。
UDPConsoleServerName Arcserve UDP 管理コンソールサーバの名前を指定します。バックアップ対象サーバの事ではないので注意!
UDPConsoleProtocol Arcserve UDP 管理コンソールに接続するためのプロトコルをhttp/httpsのいずれかで指定します。どちらを選べばよいか分からない場合は、普段使っている管理コンソールのURLをブラウザで見てみてください。
UDPConsolePort Arcserve UDP 管理コンソールのポート番号です。これもブラウザで確認できます。デフォルト値は8015です。
UDPConsoleUserName コンソールにログインするユーザ名です。
UDPConsolePasswordFile コンソールにログインするユーザーのパスワードを保存したパスワード ファイルを指定します。パスワード ファイルの作り方は次回ご紹介します。
planName 実行する「プラン」の名前を指定します。
BackupJobType バックアップ ジョブの種類を Full(フル)、Incr(増分)、Rsyn(検証)の中から指定します。

 

コマンドを入力して、Arcserve UDP 管理コンソールの画面をのぞいてみると、あらかじめ作っておいたプランが実行され、バックアップが始まっています!

06_BackupMonitor

 

と、ここまで PowerShell コンソールを使ってバックアップを実行するところまでご覧いただきました。文字数が多くなってしまったので記事を分割して、次回はスクリプトでコマンドを自動実行するところまでやります!

以上、ホテがお伝えしました。

<関連記事>

Arcserve UDP 8.0 新機能紹介(7):その他の新機能と機能改善


※1 Arcserve UDP v6.5 より、Windows Agent 単体でも PowerShell を使ってバックアップ/リストアができるようになりました。詳しくは以下の記事をどうぞ!
Arcserve UDP:Windows のバックアップを PowerShell から実行する方法

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