Arcserve Replication/HA が正しく動いているか確認する方法
Arcserve Replication/High Availability の導入を検討しているお客様からよくいただくご質問のひとつに 「レプリケーション完了を通知できるの?」というものがあります。
バックアップと違い、Arcserve Replication/High Availability のレプリケーションは 「完了」 する事は無いのですが、正常に動いているかどうか確認したいという事であれば方法はいくつかあります。
■ 方法1:イベント通知機能を使う
これが一番シンプルで良く使われている方法です。もしレプリケーション中に何か(例えばファイルの複製に失敗するとか)があれば、それは Arcserve RHA マネージャのイベント欄に記録されます。このイベントをメールで通知したり Windows のイベント ログにコピーする事で、問題をすぐに把握する事ができます。
(Arcserve RHA マネージャのイベント ペイン。エラーを人為的に起こしてみました。)
このイベントをメールで通知する方法は過去記事に詳しく書いております。
Windows イベント ログへコピーする方法も簡単です。コントロール サービス導入サーバでイベントを書き込む場合はシナリオ プロパティの [イベント通知]-[通知]-[イベント ログへの書き込み] を 「オン」 にするだけで OK です。
(シナリオ プロパティの設定画面)
Arcserve Replication/HA 18.0 で Windows イベント ログの イベント ID が記録されるようになりました。
■ 方法2:レプリケーション レポートを使う
方法1とは逆に、問題が起きずにつつがなくレプリケーションされている事を知らせて欲しい、という場合にはレプリケーション レポートが使えます。
レプリケーション レポートはバックアップでいうと 「バックアップ成功通知」 みたいなものです。レプリケーションは常に継続して行われるので、レポートは定期的に作成されそれまでのレプリケーション履歴がまとめられていきます。
このレポートをメールに添付して通知する事もできます。これを有効にしておき、もしレプリケーション レポート付のメールが送られて来ない時があれば、シナリオやエンジンが止まっている可能性がある、という事が分かります。
記事中にある通りデフォルトでは 1時間おきにレポートが作成されるので、メール通知を有効にするのであれば生成頻度を長めにとるのがお勧めです。
(レポートを電子メールで通知させる設定画面)
■ 方法3:相違点レポートを使う
もっと厳密に、一つ一つのファイルがしっかり複製されているか確認したい、という場合には相違点レポートが使えます。
これは、マスタとレプリカのファイルを比較し、差異のあるファイルをレポートにまとめてくれるというものです。記事中にも書いてあるのですが、サーバに負担がかかるので頻繁にやるものではありません。
■ 方法4:RPO モニタリング(2020年2月18日追記)
Arcserve Replication/High Availability は非同期のレプリケーション ソフトなので、正しくレプリケーションが行われていても、マスタ側で過剰にデータが更新されるなどが原因でレプリケーションに時間がかかることがあります。
Arcserve Replication/High Availability 18.0 から RPO モニタリングという機能が追加され、あらかじめ設定した時間以上レプリケーションが遅れた場合にはイベント欄にエラーを表示できるようになりました。
以上、レプリケーションが正しく行われているか確認する方法をご紹介しました。もちろんすべて使う必要はありませんが、この中から運用のイメージに合いそうな方法を試してみてください。
ホテがお伝えしました。
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