Arcserve UDP : 上手くいかなかったバックアップを自動的にやり直してくれる - メークアップ ジョブ
Arcserve UDP では日次・週次・月次でバックアップのスケジュールを決めておくことが出来ますが、様々な理由でバックアップが予定通り行われない事があります。そんな時、Arcserve UDP はバックアップを自動で再試行してくれるので便利です。この再試行されるバックアップ ジョブの事を「メークアップ ジョブ(※)」と呼びます。
※ 英語では追試の事を「make up」と言うようで、バックアップのやり直しという事でこういう名前になっています。
さて、このメークアップ ジョブですが、バックアップが「始まらなかった」場合と「始まったけれど失敗した」場合で動作が違います。
■ 1. バックアップが始まらなかった場合 → 次回の起動直後にメークアップ ジョブが実行されます。
バックアップ対象マシンの停止中に予定していたスケジュールが来てしまった、というケースです。特に PC では夜間や外出中は電源を落としている事も多いですし、サーバでもビルの停電の間にバックアップのスケジュールが来るということがあります。スケジュールしていたのとは違うタイミングでバックアップが実行されるんだよね、という時にはメークアップ ジョブが行われているのかもしれません。
■ 2. バックアップ ジョブが始まったけれど失敗した場合 → 10分後にメークアップ ジョブが実行されます。
これは、バックアップが始まったけれど、何らかの理由(ネットワークの障害とか、バックアップ先のディスクを取り付け忘れていたとか)でバックアップ ジョブが失敗してしまったケースです。デフォルトの設定では10分後に1回だけ再試行するようになっています。
下のアクティビティ ログはメークアップ ジョブの例です。ジョブ ID 33 のバックアップ ジョブが失敗した約 10 分後に、ジョブ ID 34 のメークアップ ジョブが新しく作られて実行されているのが分かります。
メークアップ ジョブはバックアップを確実に実行するための仕組みですが、勝手に思ってもみないタイミングで実行されてしまっては困る、という事もあるかもしれません。その際には、RetryPolicy.xml という設定ファイルを編集する事で無効にできます。細かい設定方法は以下の Knowledge Base をご覧ください。バックアップが始まらなかった場合/始まったけれど失敗した場合に対応する設定値がそれぞれあります。
arcserve-KB : 停電などによるArcserve UDP エージェントのシステム起動に伴うメークアップ ジョブの実行を回避する方法
以上、ホテがお伝えしました。
« Arcserve UDP アプライアンス:購入前に試したい!トライアル版で疑似環境を作る方法 | トップページ | 知らなきゃソンする?! Arcserve 最新リリースの機能解説シリーズ その14 ~ ローカルレプリケート(複製)を使って低コストで復旧ポイントを冗長化 »
「技術情報」カテゴリの記事
- Arcserve Cloud Direct で仮想マシンのデータを復旧する方法(2025.05.09)
- Arcserve UDP Agent for Windowsで実現するサイバーレジリエンスの強化!(2025.04.04)
- Arcserve UDP 10.0 新機能(8):その他(2025.03.07)
- Arcserve UDP 10.0 新機能(1):アシュアード セキュリティ スキャン(2024.11.22)
- 実はランサムウェア対策にも有用?! 仮想スタンバイって凄い!(2024.09.06)
「Arcserve UDP」カテゴリの記事
- Arcserve UDP 10.1 をリリースしました(概要編)(2025.05.23)
- クラウド VM(IaaS)のバックアップに Arcserve UDP が使われる理由(2025.05.02)
- Arcserve UDP:ドライブ文字変更で、PC のバックアップができなかった話(2025.04.11)
- Arcserve UDP Agent for Windowsで実現するサイバーレジリエンスの強化!(2025.04.04)
- ランサムウェア攻撃からシステムを復旧するときに読む記事(Arcserve UDP編)(2025.04.18)
« Arcserve UDP アプライアンス:購入前に試したい!トライアル版で疑似環境を作る方法 | トップページ | 知らなきゃソンする?! Arcserve 最新リリースの機能解説シリーズ その14 ~ ローカルレプリケート(複製)を使って低コストで復旧ポイントを冗長化 »
コメント