Arcserve UDP : 複数のサーバ/PC に Windows エージェントをまとめてリモート インストールする方法
Arcserve UDP で PC や仮想デスクトップ環境(VDI)をバックアップしたいというご相談をいただく事が多くなってきています。PC がバックアップ対象だと台数が数百台以上になる事も珍しくなく、最初の導入時やバージョンアップ等でエージェントを1台ずつインストールしていくとなると作業がとても大変です。
そこで、本日はエージェントを一括でインストールすることができる、リモート インストール(展開)機能の使い方をご紹介します。
(この図の要領でエージェントを同時にインストールできます。)
■ 1. リモート インストールの手順
エージェントをリモート インストールするには、Arcserve UDP コンソールがインストールされたサーバが必要です。
Arcserve UDP コンソールにログインしたら、あらかじめ登録しておいたノード(バックアップ対象になるサーバや PC)の中から、Arcserve UDP エージェントをインストールしたいノードにチェックを入れます。その状態で、画面を右クリックし、メニューの中から [エージェントのインストール/アップグレード] をクリックします。(ちなみに、チェック ボックス上の [アクション] をクリックしても同じことが出来ます。)
次に、インストール場所などを設定する画面が出てきます。このうち、注意したいのは [実行時刻] です。こちらを指定する事で、エージェントをインストールする日時を予約することが出来ます。同時に多数をインストールしようとするとネットワークに負担がかかってしまうので、インストール対象を分けて、実行時刻も分散してやるのが良いでしょう。(なお、リモート インストールの最大同時実行数はデフォルトで 16個になっています。詳細はこちら。)設定を確認したら、画面右下の [OK] ボタンをクリックします。
設定終了後、対象ノードの右ペインを見ると、リモート インストールの時間が予約されているのが分かります。
予約した時刻になると、インストールが始まります。「エージェント は正常に展開されました」というログが記録されたら完了です。
■ 2. 上手くいかない方はこの辺りをチェック
このリモート インストール機能では TCP 135(RPC)と TCP 445(SMB)を使います。そのため、ファイアウォールでこれらのポートがブロックされていないか確認し、ブロックされている場合は一時的にポートを空けてください。以下の画面は失敗例で、ファイア ウォールが原因で「ネットワーク パスが見つかりませんでした。」というエラーが出ています。
この他、Windows Server 2008 以前の環境では以下のような事例もあります。
arcserve-KB : UDP コンソールから UDP Windows Agent をリモート インストールする際にエラーが発生する
■ 3. その他
今回はリモート インストール機能をご紹介しましたが、そもそも Arcserve UDP コンソールは多数のサーバ/PC を楽にまとめて管理するためのコンポーネントです。インストール以外に、バックアップの状態を一覧で通知するレポート機能などもあります。台数の多い環境では是非ご活用ください。
なお、多数の PC やサーバに Arcserve UDP エージェントを展開するには、あらかじめ Arcserve UDP をインストール済みのマシンをクローニングした方が楽ではないか言われる事もあるのですが、クローニングだと Arcserve UDP の NodeID が重複してしまうという問題があります。なので、やはりこういった用途ではリモート インストールを使うことになるのではないかと思います。
以上、ホテがお伝えしました。
« Arcserve UDP 7300/7320 Applianceのよくある質問と回答 | トップページ | Arcserve UDP アプライアンス:購入前に試したい!トライアル版で疑似環境を作る方法 »
「技術情報」カテゴリの記事
- 実はランサムウェア対策にも有用?! 仮想スタンバイって凄い!(2024.09.06)
- Arcserve RHA での 「圧縮転送」 と 「圧縮属性のレプリケート」(2024.07.26)
- Arcserve RHA : XML 形式で取り出したレポート ファイルを Microsoft Edge で見る方法(2024.04.26)
- 超人気コンテンツの動画公開!! 「Arcserve UDP」と「Arcserve Backup」の違い(2024.01.12)
- Arcserve Backup チューンナップ/設定 シリーズ: テープバックアップのパフォーマンス向上(2023.10.27)
「Arcserve UDP」カテゴリの記事
- 実はランサムウェア対策にも有用?! 仮想スタンバイって凄い!(2024.09.06)
- 「仮想マシンの移行」案件でよくある質問と回答【Arcserve UDP 編】(2024.09.13)
- 復旧用メディアは使いまわせる?Arcserve UDP Agent for Windows 復旧用メディアに関するよくある質問と回答(2024.08.30)
- Arcserve UDP 復旧ポイントのコピーを実測!Wasabi オブジェクトロックを使ったランサムウェア & 災害対策!(2024.08.16)
« Arcserve UDP 7300/7320 Applianceのよくある質問と回答 | トップページ | Arcserve UDP アプライアンス:購入前に試したい!トライアル版で疑似環境を作る方法 »
コメント