フォト

関連情報

X(旧Twitter)やってます!!

2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« Arcserve Replication : レプリケーションで使用される帯域幅をスケジュールで制限し回線の圧迫を避けることが可能です。 | トップページ | 10月(2018年)からArcserveのロゴが新しくなりました。 »

2018年10月17日 (水)

検証レポート:オムロン製UPSでvSANとArcserve UDP Applianceの安全停止と起動してみた

こんにちは。タニです。

vSANを小規模で利用できる「2ノード vSAN」、少し前から話題になっていますよね。以前からArcserve は 2ノード vSANのバックアップにも最適です!とセミナーなどでご紹介してきました。

今回、実際にVMware vSAN + オムロン製UPS + Arcserve UDP Applianceでの共同検証をいたしました。検証結果を、ソフトバンク コマース&サービスの稲葉さんに寄稿いただきましたので、ぜひご覧ください!

皆さま、こんにちは。ソフトバンク コマース&サービス 稲葉です。

このたび、arcserve Japanさま(以下、敬称略)のブログサイトをお借りしてarcserve Japan、オムロンと共同検証の結果を掲載させていただくことになりました。

検証の題目はこちらになります。

 

オムロン製UPSを用いてArcserve UDP Applianceの停止と起動を自動化できるか?」

※本検証結果は2018年8月時点の内容となります。

 

検証の背景

これまでソフトバンク コマース&サービスではオムロン製UPSを用いてVMware社のvSANやNutanixを停電時に自動停止、自動起動する検証を行ってきました。

今回はarcserve Japanとオムロンにご協力いただき、オムロン製UPSを用いたArcserve UDP Applianceの自動停止と自動起動の検証を行うことになりました。

 

オムロン製UPSとvSANについて興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

https://www.dell.com/support/article/jp/ja/jpbsd1/sln313113/

 

検証概要

検証環境はvSAN用のESXiホスト3台とオムロン製UPS 1台、Arcserve UDP Appliance 1台を配置し、各機器を1Gbpsのネットワークで接続。図1の構成にて以下3点の検証を実施しました。

 

<図1:検証構成イメージ図>

01topology

 

· vSphere6.5 Update1を使用

· ArcserveUDP ApplianceのOSはWindows Server 2016 Standardを使用

 

検証内容

1. 停電を想定したvSAN環境とArcserve UDP Applianceの安全な停止

2. 復電を想定したvSAN環境とArcserve UDP Applianceの自動起動

3. オムロン製UPS用の電源管理サーバー(PowerAct VHA Appliance(以降PAVHA)*1)の障害を想定したバックアップとリストア

 

*1) PowerAct VHA ApplianceはUPSと連動して仮想マシンを停止するための電源管理サーバー(仮想アプライアンス)となります。vSANなどの仮想基盤を停止する場合に必要となる仮想マシンとなります。

 

検証結果

検証結果1.停電を想定したvSAN環境とArcserve UDP Applianceの安全な停止

vSAN環境はESXiホスト停止時にメンテナンスモードを有効にしなければならないお作法があります。

一方、Arcserve UDP Applianceでは単純にOSをシャットダウンするだけと非常に簡単でシンプルな停止方法でした。

 

オムロン製UPSと連携させる際のポイントとして、Arcserve UDP Applianceに「PowerAct Pro<Slave Agent>」と呼ばれるオムロンが無償で提供しているAgentソフトをインストールすることが必要となります。

 

<PowerAct Proのインストール&初期設定画面の例>

02poweractagent

 

PowerAct Pro Slave Agent
https://www.omron.co.jp/ese/ups/support/download/soft/poweractpro/slave/poweractpro_slave_windows.html

 

PowerActProインストールガイド
https://www.omron.co.jp/ese/ups/support/download/soft/poweractpro/slave/pap_slave_install_Win2016_Win10_A.pdf

 

停電時にUPSの給電がバッテリーに切り替わると「PowerAct Pro」が検知し、Arcserve UDP Applianceのシャットダウン処理を自動的に開始することができます。

PowerAct Proでは設定画面にある「シャットダウン開始遅延」を設定することによりArcserve UDP Applianceのシャットダウンのタイミングを遅らせることや、シャットダウン処理前にバッチ処理を組み込むことができるなど、柔軟なシャットダウンを行うことができます。

 

<vSANとArcserve UDP Applianceの停止フロー例>

03stop

*1) シャットダウン開始遅延時間の設定は最大で10分となります。

 

検証結果2.復電を想定したvSAN環境とArcserve UDP Applianceの安全な起動

復電時はESXiホストと同様にサーバー自身の機能で電源をONする機能(Always ON)が働き、自動的に起動します。

基本的にArcserve UDP Applianceはその後バックアップサービスを利用するために手動で何か実行しなければならない処理はありません。

 

<vSANとArcserve UDP Applianceの起動フロー例>

04start

 

※ UPSの出力開始遅延時間を設定することによりArcserve UDP Appliance起動タイミングを遅らせることができます。vCenter Serverの起動を待ち、Arcserve UDP Applianceを起動させることで不要なバックアップジョブの失敗やステータスエラーを回避できるようになります。遅延時間の最大は 1,800秒(30分)です。

※ Arcserve UDP Appliance の起動直後、自動でバックアップ ジョブ(メークアップ ジョブ)が行われることがあります。メークアップ ジョブを無効にする方法は以下の技術情報をご確認ください。

arcserve-KB : 停電などによるArcserve UDP エージェントのシステム起動に伴うメークアップ ジョブの実行を回避する方法
https://support.arcserve.com/s/article/217108626?language=ja

 

検証結果3.オムロンの電源管理サーバー(PAVHA)の障害を想定したバックアップとリストア

PAVHAは仮想基盤上の仮想マシンを停止するために必要な電源管理サーバーとなります。Arcserve UDP Applianceを自動停止させる場面では使用しませんが、仮想基盤上の仮想マシンを停止するために必要となります。

そしてPAVHAはどの仮想マシンをどの順番で停止させるかといった設定情報が格納されています。このPAVHAがなんらかの理由で起動できなくなった場合に備え、バックアップの取得が推奨されます。

今回の検証では、取得したバックアップから通常の仮想マシンと同様にvSAN環境上に復旧できるか、という検証を行いました。

結果、他の仮想マシン同様、PAVHAについてもArcserve UDP Applianceを使用することで正常に復旧することができました。

 

05backuprestore

 

PAVHA のバックアップ/復旧は、Arcserve UDP Appliance のエージェントレス バックアップを使っています。詳しい設定方法は以下の資料をご覧ください。

Arcserve UDP v6 仮想環境のエージェントレスバックアップ プラン作成ガイド
https://www.arcserve.com/jp/wp-content/uploads/2017/02/asudp_v6_plan_agentless_guide.pdf

 

まとめ

本検証のキーポイントをまとめとなります。

1) Arcserve UDP Applianceはオムロン製UPSとAgentソフト(PowerAct Pro)を使用することで自動的な停止を実現

2) 復電時のArcserve UDP Applianceの起動はAlways ONの機能により起動し、追加の操作なく自動的に復旧

3) PAVHA自体の設定データが破損した場合でもArcserve UDP Applianceのバックアップからリストアすることで復旧

 

停電対策も踏まえてArcserve UDP Applianceの導入をご検討されている方はぜひこちらの情報をご参考ください。

 

なお、アプライアンスサーバーに他メーカーのソフトをインストールしてよいか?という疑問を持たれる方がいるかもしれませんがその点に関しても、問題ありません。arcserveオフィシャルホームページのFAQにて同様の質問に対する回答が掲載されています。(※1)

※1) UDP Appliance 8000シリーズ よくある質問と回答
https://www.arcserve.com/jp/wp-content/uploads/2017/11/udp-8000-faq.pdf

 

No.17

Q: アンチウィルス ソフトウェアや UPS 管理ソフトウェア、サーバー監視ソフトウェアはインストールできますか?

A: はい、Arcserve UDP 8000 シリーズ の OS は Windows Server ですので、インストールするソフトウェアの動作要件を確認して導入してください。

 

検証風景

06photo_2

(写真左より:敬称略)

オムロン株式会社 村井

arcserve Japan 谷

ソフトバンク コマース&サービス 稲葉

 

執筆者の紹介

会社名:ソフトバンク コマース&サービス株式会社

氏 名:稲葉 直之

略 歴:

12年間IT業務のインフラに関する構築と運用に従事し、2017年にプリセールスへ転向。
プリセールスエンジニアとして、日々製品の検証や製品紹介資料を作成しております。また、製品選定やサイジングなどの構 成支援からPoCを行うための貸出機施策を企画するなど、パートナーさまのビジネスをサポートする役割も担当しております。さまざまな検証を通じて得たノウハウを活かしてお客さまのご要件に最適な製品ならびにソリューションをご提案いたします。

 

ソフトバンク コマース&サービス株式会社

arcserve、オムロンおよびVMwareの認定ディストリビューター。

2013年より5年連続でVMware製品の販売についてディストリビューターとして国内No.1の実績を達成。2016年には、アジア・太平洋および日本でVMwareのソリューション提供にもっとも貢献したディストリビューターとして 「Regional Distributor of the Year」を受賞しました。専門的な知識を持ったメンバーがパートナーさまのビジネスをサポートいたします。

https://licensecounter.jp/vmware/advantage/

« Arcserve Replication : レプリケーションで使用される帯域幅をスケジュールで制限し回線の圧迫を避けることが可能です。 | トップページ | 10月(2018年)からArcserveのロゴが新しくなりました。 »

Arcserve UDP Appliance」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« Arcserve Replication : レプリケーションで使用される帯域幅をスケジュールで制限し回線の圧迫を避けることが可能です。 | トップページ | 10月(2018年)からArcserveのロゴが新しくなりました。 »