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2019年11月26日 (火)

Arcserve UDP コンソールで復旧ポイントのコピーを使う

Arcserve UDP ではバックアップ データ(復旧ポイント)を丸ごと別な場所にコピーする「復旧ポイントのコピー」という機能があります。復旧ポイントのコピーは Arcserve D2D 時代からの名残で Windows エージェントでも操作できますが、Arcserve UDP コンソールを使えばもっと高度な使い方ができます。

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目次
1. クラウド ストレージに復旧ポイントをコピーできる
2. スケジュール設定が楽!
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■ 1. クラウド ストレージに復旧ポイントをコピーできる(v6.5 以降)

Arcserve UDP v6.5 以降から Amazon S3 や Azure Blob ストレージ、Wasabi Hot Cloud Storage などのオブジェクト ストレージをコピー先として使えます。コピーした復旧ポイントからはサーバや PC のシステム復旧もできるので、コピー先が遠隔地のクラウドであれば簡易的な災害対策にもなります。以下、手動で(*1)クラウドに復旧ポイントをコピーする手順です。

対象ノードを右クリックし「復旧ポイントをクラウドにアップロード」を選択します。
01_upload 

コピーしたい復旧ポイントを選択します。
02_recoverypoints 

 

コピー先のクラウド ストレージを選択して設定します
03_destination

 

クラウド サービスごとの設定方法は以下参照ください。

クラウド アカウントの追加
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/7.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/SolG/default.htm#UDPSolnGuide/udp_add_cloud_acc.htm

 

クラウドからデータを取り出すには「復旧ポイントをクラウドからダウンロード」します。復旧ポイントがダウンロードできたら、そこからシステム/ファイルをリストアできます。

復旧ポイントをクラウドからダウンロード
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/7.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/SolG/default.htm#UDPSolnGuide/udp_cloud_download_rp.htm

 

なお、復旧ポイントのコピーでは、フル バックアップ相当量のデータがコピーされるので、アップロード/ダウンロードに時間がかかります。大容量のバックアップを遠隔地に複製するには、重複排除された増分データを転送できる Arcserve UDP のレプリケート機能やそれを活用した Arcserve UDP Cloud Hybrid がお勧めです。

 

また、Arcserve UDP 8.0 以降の復旧ポイントのコピーでは Amazon S3 などのオブジェクトロック機能にも対応しています。ランサムウェアなどの攻撃から復旧ポイントを守りたいという用途で活用できます。(2021年7月16日追記、2022年6月17日修正)

<関連記事>

Arcserve UDP 8.0 新機能紹介(6):ランサムウェア対応の強化

Arcserve UDP 8.1 新機能紹介(2):Wasabi オブジェクト ロックにバックアップ データをコピーしてみる。

Arcserve UDP で Wasabi オブジェクト ロックにバックアップ データをコピー【スケジュール編】

 

■ 2. スケジュール設定が楽!(これも v6.5 以降)

復旧ポイントのコピーを定期的に行なうには、「バックアップ」タスクの後に 「復旧ポイントのコピー」タスクを追加します。

以下の画像は設定例です。「復旧ポイントのコピー」タスクでは [ソース] タブに一次バックアップのスケジュールが表示されるので、コピーを実行したいスケジュールにチェックを入れるだけ (*2) です。復旧ポイントのコピーはフル バックアップ相当の量のデータがコピーされるので、バックアップの度にやりたくないという事もあるでしょう。そこで、下の例のように、週次バックアップの後だけコピーするという設定ができるようになっています。
11_source

※ この例では日次と週次のバックアップスケジュールしか表示されていませんが、バックアップ タスクで設定さえすれば月次スケジュールも表示され、復旧ポイントのコピー元として選択できます。ただし、「カスタム/手動」をソースとすることはできません。

 

コピー先に保存する復旧ポイントの数は [スケジュール] タブで指定できます。下の画像は 1 世代だけ保存する設定例です。

不要になった古い世代の復旧ポイントは、新しい世代の復旧ポイントがコピーされた後に削除されます。なので、コピー先には (フル バックアップ容量) × (保存する世代数 + 1) 分の容量を確保しておいて下さい。(*312_generations

なお、この [スケジュール] タブでわざわざスケジュールを追加しなくても復旧ポイントのコピーは動きます。画面にも書いてあるように、スケジュールを定義しなかった場合は、バックアップが完了した直後に復旧ポイントがコピーされます。バックアップ直後に復旧ポイントをコピーさせたくない、という場合にのみこのタブにスケジュールを追加して下さい。

 

以上、ホテがお伝えしました。

 

<関連記事>

オンプレミス環境が全損した際のクラウド上の復旧ポイント ダウンロード方法について

徹底比較!Arcserve UDP を使ったクラウドへのバックアップ方法

 


*1「手動」での復旧ポイントのコピーには以下2つの注意点があります。定期的に復旧ポイントのコピーを行う場合は本記事の後半で説明しているスケジュール設定もご検討ください。

・コピー先となるフォルダ(クラウドの場合はバケット)は、復旧ポイントのコピーの都度新しいものにする必要があります。

・手動でコピーした復旧ポイントを Arcserve UDP が自動削除する事はありません。

*2 Windows エージェントや Arcserve UDP v6.0 以前だと、「バックアップが n 回実行されるごとに復旧ポイントをコピーする」という考え方でスケジュールを設定します。

*3 バージョニングやオブジェクトロックが有効なオブジェクト ストレージがコピー先の場合、復旧ポイントの構成ファイルがオブジェクト バージョンとして一定期間残存する事があります。

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