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2020年3月 3日 (火)

Arcserve UDP:バックアップが失敗する前に容量不足を知らせてほしい!(Windows Agent 編)

Arcserve UDP ではバックアップ先の容量がいっぱいになると、バックアップ データを書き込むことができずジョブが失敗します。こうなったらバックアップ先の容量を増やせばよいのですが、予算の関係などですぐには機材を調達できない事もあります。

そこで、バックアップが失敗しだすより少し前に、容量が足りなくなってきていると教えてくれるアラート機能があります。あらかじめ容量不足を把握し、バックアップが失敗するより前に対策を打てるわけです。

00_storage_capacity

利用する Arcserve UDP のコンポーネントによってアラートの方法は異なります。今日は Arcserve UDP Windows Agent (Windows サーバ/PC を単体でバックアップするのに使うコンポーネント。以下 Windows Agent)で、電子メールを使い容量不足を通知する方法を紹介します。

 

まず、Windows Agent にログインし、[設定] - [環境設定] - [電子メール アラート] を開きます。[電子メール アラートの有効化] にチェックを入れて、[電子メールの設定] ボタンをクリックし、メールサーバや送信先メール アドレスなどの設定を行います。細かい設定方法はマニュアルをご覧ください。

電子メールの設定が終わったら、設定画面の中に [ディスク容量アラート] というのがあるので、その下のチェック ボックスにチェックを入れて有効にします。しきい値は % 単位か MB 単位で指定できます。

01_settings

ここではデフォルトのまま 5% にしています。例えばバックアップ先のディスク容量が 100 GB であれば、空き容量が 5 GB を切った時点でアラートが出ます。

 

下の画像は、試しに発行させてみたアラート メールです。本番環境でこのメールが送られてきたら、バックアップ先の容量を拡張したり、復旧ポイントの保存数を見直してください。バックアップ先の空き容量などを淡々と表で知らせてくれるだけなので、見逃さないように注意です。

02_sample_mail

 

以上、ホテがお伝えしました。次回は復旧ポイント サーバ(RPS)のデータストアの容量不足を知らせる方法を紹介します。

ちなみに毎週金曜日の更新とは別に、技術系の記事は火曜日にアップしています。次は 3 月 10 日(火)の更新です。ネタがたまってきたので、この 3 月は毎週更新するつもり。記事の更新は Twitter(arcserve_JP)と連動しているので、フォローしておくと便利ですよ!

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コメント

今回の記事、大変参考になりました。

一つ質問なのですが、ストレージの容量がいっぱいになりジョブが失敗した場合、別のストレージを接続して失敗した日から順にバックアップを再開するにはどうすれば良いのでしょうか?ぜひご享受下さい。

石山様

記事をお読みいただきありがとうございました!少しでもお役に立っていればうれしいです。
また、ご質問もいただきありがとうございます。

別のストレージをバックアップ先とする場合は、Arcserve UDP の管理画面にログインいただき、[設定] - [バックアップ設定] - [保護設定] - [バックアップ先] で新しいパスを指定します。後は設定を保存するだけでこれまでと同じ設定済みのスケジュールでバックアップが行われます。

ただし、失敗したその日のうちにバックアップを再開するのは少し大変かもしれません。Arcserve UDP はバックアップ失敗の 10分後にやり直しのメークアップ ジョブを実行します。この10分以内にストレージを入れ替えておかないと、メークアップ ジョブも容量不足で失敗し、その次は次回のスケジュールにバックアップが行われます。(日次のスケジュールを組んでいたら翌日のジョブになります。)

・Arcserve UDP : 上手くいかなかったバックアップを自動的にやり直してくれる - メークアップ ジョブ
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2017/08/arcserve-udp-e8.html

また、新しいバックアップ先にはバックアップデータがない状態なので、変更後初回のバックアップはフル バックアップが行われますのでご注意ください。

ご返信、ありがとうございます。

実はお書きになった通りただ別のストレージをつなぎなおしてバックアップ先をきちんと指定したのですが、うまくいきませんでした。
原因の一つは恐らくストレージの容量です。今現在バックアップを取り続けているデータは総じて3TBほどもあり、新たに外付けしたストレージは1TBしかありません。なのでフルバックアップをせずに、指定した日付からの増分バックアップをしてほしいのですが、何をどういじくりまわしても必ず次の日にはフルバックアップを行い、「バックアップ先の容量がいっぱいです」とエラーメッセージが表示されています。
もう一か月ほどもバックアップが取れていないので、一か月前のデータからバックアップと取りたいです。フルバックアップをしない方法はないのでしょうか?例えば、バックアップしたい一か月分のデータを予めストレージに入れておき、新たにサーバに接続した日からの増分データをバックアップするように設定する、などはできないのでしょうか?
サーバやシステム関連に極めて疎く、中々伝えたいことが表現できないので非常に分かりにくいかとは思います。どうもすみません。よろしければご指導願います。

石山様

ご返信いただきありがとうございます。
また、丁寧に状況をお知らせいただきありがとうございます。元のご質問の意図も承知いたしました。

申し訳ございませんが、ディスク交換後にフルバックアップが行われるのは Arcserve UDP の仕様です。

もし仮にディスク交換後に増分バックアップが行われれたとすると、新ディスクにはリストアするには不十分な増分データしか保存されなくなってしまいます。また、旧ディスクにどのようなデータが保存されていたか Arcserve UDP から把握できないので、継続的な増分バックアップを行う事もできなくなります。このような事を防ぐため、Arcserve UDP は空のディスクに初めてバックアップする際にはフルバックアップを行う仕様になっています。

以上の通り、初回のフルバックアップを避けることはできませんので、バックアップ容量よりも大きいディスクを使っていただく必要があります。石山様の環境では、バックアップ容量が 3 TB ほどあるとのことですので、3 TB 以上の容量を持つディスクの購入をご検討いただけますでしょうか。

ご返信、ありがとうございます。

なるほど、空のストレージを認識すると自動でフルバックアップする仕様だったのですね。
ということはこちらが設定して任意のデータからバックアップすることはできないのですね。
大変参考になりました。もっと大きな容量のハードディスクでも買おうと思います。
お付き合いいただきまして本当にありがとうございました。

石山様

ご返信いただきありがとうございます。
はい、ご認識の通りです。

こちらこそやり取りさせていただきありがとうございました!
今後ともご愛顧のほど何卒よろしくお願いいたします。

ホテ様、お久しぶりです。前回やり取りをさせていただいた石山です。
またUDPに於いて質問したいことがあるためご連絡差し上げた次第です。

先日、弊社内で計画停電がありまして、その際に勿論サーバも全てシャットダウンしました。
その後停電から復旧した後にサーバを再起動して、普段通り運用していたのですが、どうもUDPのバックアップが行われていないようです。
サマリ画面の「前回のバックアップ - 増分バックアップ」と「復旧ポイント」には黄色のエクスクラメーションマークが表示され、「バックアップ先の容量」では赤い☓印がついて「データストアは実行中ステータスではありません。コンソールサーバからのデータストアステータスを確認してください」と表示されております。

これはどうすればバックアップを再開するのでしょうか?ぜひご教示ください。

石山様

コメントいただきましてありがとうございます!

「データストア」というのは復旧ポイントサーバ(RPS)の中のバックアップデータの保存先の事で、これが動作していないためにバックアップ データを受け入れられない状態になっています。

データストアを開始する手順は、マニュアルの以下のページをご覧ください。
Arcserve UDP コンソールにて操作を行います。

・Arcserve UDP 8.x ソリューション ガイド - データ ストアの開始
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/8.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/SolG/default.htm#UDPSolnGuide/udp_start_ds.htm

また、有効なメンテナンスをお持ちであれば、Arcserve テクニカル サポートもご利用いただけます。
もしデータストアが開始しない等の問題がありましたら、テクニカル サポートへのお問い合わせをご検討ください。

以下、ご参考までにテクニカル サポートへの問い合わせにも使えるサポート ポータルの紹介記事をご案内いたします。

・問題解決の強い味方!Arcserveサポートポータルの活用方法
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2018/11/arcserve201811-.html

ホテ様

石山です。ご返信いただきありがとうございます。
停電復旧時に内部のサービスが上手く動作していなかったようで、再起動したら動くようになりました。
お手数おかけいたしました。ありがとうございました!

石山様

ご丁寧に返信いただきましてありがとうございます!
解決したとのことで何よりでございます。

今後とも何卒よろしくお願いいたします。

デスティネーション空き容量不足対策は、以前のバージョンからの悩みの種でして、

ver10辺りで
「バックアップ履歴の数を減らす→マージ処理時に履歴の数が減る→空き容量を確保」

という動作になりませんでしょうか?

服部様

コメントいただきましてありがとうございます!

Arcserve UDP (Windows) については、保存する世代数を減らしていただければ自動的にマージが行われ、ディスク容量が解放されるようになっています。

また、Arcserve UDP 9.0 以降で復旧ポイントサーバ(RPS)を使用している環境においては、手動で取得した復旧ポイントの保存数を「0」にすることもできるようになっています。
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Arcserve UDP 9.0 新機能紹介(2):カスタム/手動 復旧ポイントの削除
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2023/02/post-713065.html
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