« 2020年10月 | トップページ | 2020年12月 »

2020年11月の4件の記事

2020年11月27日 (金)

Arcserve UDP 7.0 Update 2 for Linux 公開で対応範囲が拡大。RHEL8/CentOS8のベアメタル復旧にも対応!

皆さんこんにちは、2020年11月20日に Arcserve UDP 7.0 Update 2 for Linux が Arcserve サポート ポータルに公開されました。

Arcserve UDP 7.0 Update 2 について

 

今回は Arcserve UDP 7.0 Update 2 for Linux で新しくなった点に加え、Linux サーバのベアメタル復旧に関連したポイントなどを改めて解説しようと思います。

これまで Arcserve UDP 7.0 で公開された Update をリリース順に並べると

– 7.0 Update 1(Windows/Linux共通)2019/09/30 公開
– 7.0 Update 2(Windowsコンポーネント向け) 2020/04/28 公開
– 7.0 Update 2(Linuxコンポーネント向け)2020/11/20 公開

となり、今回は Linux コンポーネント専用の Update となります。Windows コンポーネントのみ利用している方は適用不要ですのでご注意ください。

 

Arcserve UDP 7.0 Update 2 の LiveCD について

Linux-bmr

(図1)

ベアメタル復旧では、復旧用メディア(以降”LiveCD”と記載)で起動し、ネットワーク経由でシステム全体を復旧します。例えば、図1では CentOS 8 と記載された左側のサーバを LiveCD で起動し、LiveCD に認識されたネットワークを使用してバックアップ データにアクセスしリストアします。

Arcserve UDP 7.0 Update 2 for Linux では、標準の LiveCD を CentOS 8 ベースとすることで、Red Hat Enterprise Linux(以降”RHEL”と記載)8 / CentOS 8 / Oracle Linux 8 を含む環境をベアメタル復旧できるようになります。

LiveCD の ISO イメージは Arcserve UDP Linux Agent のインストールパス以下の “/opt/Arcserve/d2dserver/packages/UDP_Agent_Linux-LiveCD.iso” にコピーされます。旧バージョンから Arcserve UDP 7.0 Update 2 へアップグレードした場合は、この ISOイ メージも置き替わります。旧 LiveCD も保存しておく場合は、アップグレード前に、ISO イメージを退避させておいてください。

Update LiveCD のカーネルバージョンは以下です。Update LiveCD が混在する環境ではカーネルバージョンを見れば、どの LiveCD なのかを確認できます。

  • Arcserve UDP 7.0 Update 1(RHEL 7 カーネル): 3.10.0-229.1.2.el7.x86_64 (1,172,484,096 byte)
  • Arcserve UDP 7.0 Update 2(RHEL 8 カーネル): 4.18.0-80.el18.x86_64 (1,272,258,560 byte)

上記カーネルバージョンは LiveCD 起動環境で、”uname -a” コマンドで実行することで確認できます。

カーネルバージョン確認: uname -a

 

以降でご紹介する LiveCD でのコマンド操作は、図2の LiveCD 起動後の画面でキーボードから Enter キーを押しコマンド入力画面に切り替え実行します。

Linux-livecd

(図2)

 

なお、ベアメタル復旧の手順はこれまでと同じです。詳しい手順はユーザガイド環境構築ガイドを参照してください。

 

Arcserve UDP 7.0 Update 2 でサポートされるようになったプラットフォーム

RHEL / CentOS / Oracle Linux 8 系以外にも、SUSE Linux Enterprise Server や Debian、Ubuntu の最新バージョンもサポート対象に加わっています!これらの Linux ディストリビューションをご利用の方は、ぜひ Arcserve UDP 7.0 Update 2 for Linux をご利用ください。

Udp70-linux-u2

(図3)

Arcserve UDP 7.0 動作要件

 

(2021年2月1日追記、2021年4月5日更新)RHEL/CentOS/Oracle Linux 8.3, Debian 9.12, 9.13, 10.6 に対応するパッチも公開されました!

P00002191 | Arcserve UDP 7.0 Update 2 | RHEL/CentOS/Oracle Linux 8.3 のサポート

P00002201 | Arcserve UDP 7.0 Update 2 | Support for Debian 9.12, 9.13

P00002162 | Arcserve UDP 7.0 Update2 | Support For Debian 10.6

 

LiveCD 起動時のネットワークの認識

これ以降は、Arcserve UDP 7.0 Update 2 に限らず、Linux サーバのベアメタル復旧に関わる技術的なポイントを2つ解説します。

Linux サーバのベアメタル復旧は、LiveCD 起動環境のネットワーク経由でバックアップデータ(復旧ポイント)にアクセスする必要があり、そのためには意図した NIC に意図した IP アドレスを割り当てる必要があります。

LiveCD の NIC 認識順番はハードウェア構成に依存し、IP アドレスは DHCP サーバから取得します。意図した IP アドレス、及びデフォルト ゲートウェイが割り当たっていない場合には、ifconfig コマンドで修正します。

IP アドレス変更: ifconfig <NICデバイス> <IPアドレス>
デフォルトゲートウェイ設定: route add default gw <ゲートウェイ IP アドレス>
※ 図2の例では NIC 論理デバイスは ”eth0” として認識されています。

 

NIC に割り当てられている論理デバイス名は ”dmesg” コマンドで確認できます。

NIC論理デバイス確認: dmesg | grep NIC

 

出力例は以下で、論理デバイスは、物理デバイス(この例ではe1000)に続く2番目に表示されます。

e1000: <NICデバイス名> NIC Link is Up 1000 Mbps Full Dupulex

 

リストア オプション

最後はベアメタル復旧操作で良く頂くご質問で、リストアオプションの [ターゲット マシン上の除外ディスク] 及び、ベアメタル復旧中のログ確認方法に関して解説します。

Bmr-option

(図4)

■ [ターゲットマシン上の除外ディスク] とは?

Arcserve UDP Linux では LiveCD で認識されたディスクをベアメタル復旧の前に全て初期化します。図4の [ターゲット マシン上の除外ディスク] オプションで指定したディスクは、この初期化対象から除外されることを意味します。

一方、Arcserve UDP Linux のベアメタル復旧ではバックアップしたボリュームを全てリストアします。上記の除外設定は、バックアップしたボリュームの中から一部のボリュームだけをリストア除外する設定ではないのでご注意ください。

 

■ [デバッグ オプション] とは?

また、ベアメタル復旧で意図した復旧動作とならない場合、ベアメタル復旧中の動作を確認するため、復旧対象サーバ内に保存されたログを確認することができますが、復旧の成否にかかわらずサーバが再起動してしまうとログが消失してしまいます。

これを避けるため [デバッグ オプション] で [再起動しない] を有効にすることで自動的に再起動しなくなります。

この状態で図2画面からコマンド操作できる画面に切り替えた後、/tmp/logs 内のファイルを共有フォルダなどにコピーしておけばベアメタル復旧中のディスクの初期化処理などの詳細を確認することができます。

特にディスクの初期化に失敗しているような場合は、図5中でリストされている、d2dsysinfo-x.log を参照することで、より詳細に確認することが出来ます。

Templogs

(図5)

 

また、Arcserve UDP に関する技術的な情報についてはカタログセンター、Web セミナーなどでもご紹介しています。是非こちらもご参照ください。

Arcserve イベント/セミナー
-Arcserve UDP 前編
-Arcserve UDP 後編

 

その他、Arcserve UDP および Arcserve UDP アプライアンスに関するカタログや紹介資料、事例については Arcserve.com カタログ センターを参照ください。

 

<関連記事>

Arcserve RHA 18.0 SP2 と Arcserve UDP 7.0 Update2 が公開されました!

Arcserve UDP 8.1新機能紹介(3):CentOS 8.x ベースのカスタム Live CD

2020年11月20日 (金)

Arcserve UDP Appliance を買い替えた後の設定方法

Arcserve UDP Appliance が日本で 2016 年に発売されてから 5 年近くが経過し、新モデルへの入れ替えのご相談をいただく事も増えてきました。

そこで今回は、Arcserve UDP Appliance を買い直した場合の入れ替え方法について解説します。

なお、本日の内容はアプライアンスに限らず、ライセンス版の Arcserve UDP でも適用できる方法です。Arcserve UDP コンソールや復旧ポイントサーバ(RPS)の入れ替えを検討している方はぜひお読みください。

 

Arcserve UDP コンソールの再設定を簡単にする移行ツール

Arcserve UDP Appliance の入れ替えの際にはバックアップ対象ノードの再登録やプランの再設定を行っても良いのですが、保護対象の台数が増えてくると手間がかかります。そこで、Arcserve UDP v6.5 Update 2 以降では、既存の Arcserve UDP コンソールに登録されたノードやプラン、ログなどを移行するためのツール(ConsoleMigration.exe、以降「コンソール移行ツール」と呼びます。)が用意されています。

01_console_migration_tool

 

このコンソール移行ツール使った移行作業は、3つの段取りで行われます。

1. 既存の Arcserve UDP Appliance を最新バージョンにアップグレードする

2. コンソール移行ツールを使う

3. バックアップ先の段階的な変更

 

続きを読む "Arcserve UDP Appliance を買い替えた後の設定方法" »

2020年11月13日 (金)

クラウド3製品のそれぞれについて、保存データが契約したストレージ容量に達した場合どうなるかをまとめました。

2023年09月29日追記:本記事中で紹介しているArcserve Email Archiving Cloud は販売を終了しました。

Arcserveではクラウド製品として「Arcserve UDP Cloud Direct」「Arcserve UDP Cloud Hybrid」「Arcserve Email Archiving Cloud」の3製品をご用意してます。

今回、それぞれ製品で契約ストレージ容量を超えた場合にどうなるか。また超える前に知る方法について、各製品のFAQを元にまとめました。

 

◆ Arcserve クラウド3製品の容量超過とアラートについて

製品 超過した場合(質問部分はFAQへのリンクです) 超過前のアラート
Arcserve UDP Cloud Direct

Q33. 契約した容量を超えてバックアップを行なった場合はどうなりますか?

契約容量を超過してから 30 日を過ぎるとバックアップおよびリストアが行えなくなります。

ストレージの使用量が契約容量の 85% を超過すると、コンソール画面とメールにてアラートが発行されます。
Arcserve UDP Cloud Hybrid

Q5. バックアップ データが購入したストレージ容量に達した場合はどうなりますか?

購入済みのストレージ容量に達すると、レプリケ ート ジョブ(Office 365 の場合バックアップ ジョブ)が失敗し、それ以上バックアップ データを保存できなくなります。


バックアップ データの容量が契約容量の 95% に達した時点で指定のメール アドレスにアラート メールが送信されます。

Arcserve Email Archiving Cloud

Q6. 購入したストレージ容量に達した場合はどうなりますか?

保存データ容量が契約済みストレージ容量の 90% を超えた時点で新しいメールのアーカイ ブが停止します。


保存データ容量が購入済みのストレージ容量の 80% を超えた時点で指定のメール アドレスにアラート メールが送信されます。

 

保存されているデータ量には注意していただき、超える前に追加のストレージリソースを購入するようお願いします。

Storage

+++

以上、Koichiがお伝えしました。

 

<関連記事>

Arcserve UDP Cloud Directの容量追加ライセンスをCloud Consoleに追加する方法をご案内します。

2020年11月 6日 (金)

Arcserveが安く購入できるってご存じでしたか!?教育ICT関係者は必見のアカデミック版

Arcserveのバックアップ/レプリケーション ソフトウェアに、教育機関(※1)向けに割引ライセンスがあるのをご存じでしたでしょうか?

Arcserve ではこれをアカデミック版と呼んでおり、通常よりも1割近く安い金額でライセンスを購入いただく事ができます。

下の画像は Arcserve UDP 9.x のアカデミック版の価格表です。すべての製品ではなく、一番ご利用されることが多い、Advanced Edition のみが割引対象になっています。

Academic_udp_202404

 

価格表へのリンクを貼っておきます。最新バージョンの価格表は「購入方法と製品価格表」からご覧ください。

Arcserve UDP 9.x アカデミック版 - 新規購入価格表(2024年4月時点で最新の Arcserve UDP 9.x の価格表に差し替えました。)

購入方法と製品価格表

 

この他、Arcserve Backup、Arcserve Replication/High Availability にもアカデミック版があります。

Arcserve Backup 19.0 アカデミック版 - 新規購入価格表

Arcserve Replication/High Availability 18.0 アカデミック版 - 新規購入価格表

購入方法と製品価格表

 

2020年度は GIGA スクール構想への取り組みで教育 ICT 関係の皆さまはお忙しい事と思いますが、校務システムや PC のバックアップは引き続き必要です。Arcserve のアカデミック版を使って賢く導入してください!!

 

また、教育機関様での導入事例も多数公開しています。ICT環境のバックアップ・災害対策にお悩みの方は是非ご覧になってください。

光華女子学園様:複雑化していたバックアップ環境を Arcserve UDP で標準化

甲南女子大学様:Arcserve UDP Appliance の導入で、データの復旧時間が大幅短縮

国際基督教大学様:仮想化システム基盤 (HCI)のバックアップに Arcserve UDP Appliance を採用

国際基督教大学様:バックアップ データの避難先として、Arcserve UDP Cloud Hybrid を採用

※ Arcserve UDP Appliance および、Arcserve UDP Cloud Hybrid にアカデミック版はございません。

 

以上、ホテがお伝えしました。

<関連記事>

Arcserve 製品の「メンテナンス(保守)」とは?よくある質問と回答


※1 アカデミック版をご利用いただけるのは、以下の教育機関が対象になります。
幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、高等専門学校、大学。大学病院、医学部附属病院は大学に含まれます。

以下は対象外となりますのでご了承ください。
専修学校、各種専門学校、教育委員会や教員の研修目的に地方自治体が設置、管理している教育センター、教育研究所、学習塾、予備校、パソコンスクール等

« 2020年10月 | トップページ | 2020年12月 »