Arcserve UDP ベアメタル復旧はどっちの復旧モードを選ぶべき?
コロナ禍で外出がままならない時期が続いていますが、ワクチン接種も始まり、気兼ねなく出かけられる日も近くなってきましたね。ウイルスはコンピュータの世界でも脅威となるものもあり、場合によってはシステム復旧が必要になるケースもあります。そんなピンチに役立つのが、Arcserve UDP のベアメタル復旧機能です。
ベアメタル復旧は、バックアップ データなどの基本的な項目を指定するだけで、簡単にシステムを復旧できる万能アイテム。でも、復旧モードの選択で悩んだ人もいるのでは?
復旧モードには、[高速モード] と [拡張モード] の2種類があります。ここでは2つの復旧モードの選び方を解説します。
[高速モード] を選択すると、Arcserve UDPはバックアップ時の情報に基づいて、ハードディスクの初期化やパーティションを区切るので、とても楽チンな方法です。私たちもお勧めの復旧方法として案内しています。
では [拡張モード] はどんな時に選ぶのでしょうか?
実は [高速モード] では下記の復旧に対応していないため、このケースに該当する場合には、[拡張モード] を選択する必要があるのです。
- 一部のドライブを復旧
- パーティションの大きさを変えて復旧
- 異機種への復旧 (P2V含みます)
- 拡張パーティションを持つノードの復旧
- 複数の物理ディスクをもつノードの復旧
一部のドライブを復旧
多くのドライブを持つサーバや、データの多いサーバの場合、システムと必要なデータ ドライブだけを優先し、復旧させる場合があります。[高速モード] はバックアップを行ったすべてのドライブを復旧させるため、復旧するドライブを選択する場合には、[拡張モード] を選択します。
パーティションの大きさを変えて復旧
サーバが壊れてしまった場合、テスト機などのサーバを利用して復旧する場合があります。ハードディスクの容量が異なる場合には、パーティションのサイズを変更しなければなりません。[高速モード] はバックアップ時の情報でパーティションを区切るため、パーティション サイズを変更する場合には、[拡張モード] を選択します。
Arcserve UDP は、ベアメタル復旧で小さいサイズのパーティションを作成できます。逆に大きなパーティション サイズに変更する場合もあると思いますが、ベアメタル復旧でオリジナルよりも大きいサイズにすると、大きくした部分が利用できなくなります。大きなサイズに変更する場合は、復旧後にOSの機能でサイズを広げてください。
異機種への復旧
Arcserve UDPは異なる機種への復旧や、P2Vなどをサポートしていますが、このようなケースではハードディスクのサイズや種類が異なるため、[高速モード] だと失敗する場合があります。異機種への復旧では、[拡張モード] を選択します。
拡張パーティションを持つノードの復旧
Windows OSでは、1つのHDDにプライマリ パーティションと拡張パーティションを作成します。3つ目まではプライマリ パーティションとして作成されますが、4つ目以降のパーティションは拡張パーティションとして作成されます。拡張パーティションを持つサーバの場合、[高速モード] だと失敗となるため、このケースでは [拡張モード] を選択します。
複数の物理ディスクを持つノードへの復旧
[高速モード] では復旧先のディスクを自動的に指定するため、意図しないディスクにパーティションが作成される場合があります。このような事象を避けるため、物理ディスクを複数持つノードでは、[拡張モード] を選択します。(RAIDで1つの論理ディスクとして設定している場合は、このケースに該当しません)
皆さん、いかがでしたか?
Arcserve UDP では復旧がもっと楽チンな、仮想スタンバイ機能やインスタントVM機能を利用されているユーザ様も多くいらっしゃいますが、物理環境への復旧だとベアメタル復旧になります。この情報がお役に立てれば幸いです。
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コメント
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今回、初めてARCserveUDP8.xを導入することになったのですが、BMRブートメディアを作成するときに、7.0ではWindowsADKを2004ではなく、1903のADKを使わないとUEFIで起動できずにリストアできない事象が発生していましたが、8.xでも同様なのでしょうか?
投稿: hiro | 2022年5月19日 (木) 09時48分
hiro 様
コメントいただきありがとうございます!
また、Arcserve UDP 8.x のご導入ありがとうございます。
Arcserve UDP 8.x についてはご指摘の問題は起こりません。
以下の KB の通り、この問題は Arcserve UDP 7.0 に限ってのものになります。
・Windows ADK for Windows 10 バージョン 2004 を使用した復旧メディアでの BMR 実行後に OS が起動できない
https://support.arcserve.com/s/article/2020070201?language=ja
投稿: Team ASR | 2022年5月19日 (木) 12時29分