Arcserve UDP 8.0 新機能紹介(7):その他の新機能と機能改善
皆さま、こんにちは。
Arcserve UDP 8.0 新機能紹介の7回目は、これまでに、ご紹介できなかった新機能や機能改善ポイントをまとめてご紹介します。
--------------------------------------------
[目次]
1)バックアップ/リストア用ネットワーク指定の強化
2)エージェント(Windows)設定のエクスポート/インポート
3)スタンバイVM/インスタントVMの複数同時起動
4)異なるサイトからの逆向きのレプリケーション
5)Microsoft 365 のバックアップ/リストア強化
6)ランサムウェア対応の強化
7)その他の新機能と機能改善(←本日はここ)
--------------------------------------------
その他の新機能「Nutanix Files のバックアップ」
シリーズ最後の新機能紹介は Nutanix Files のバックアップです。Nutanix Files は、Nutanix HCI の共有ストレージの一部を、CIFS (SMB)/NFS ファイルサーバとして利用するスケールアウト型ファイルストレージサービスです。仮想マシンだけでなく物理サーバとして点在していたファイルサーバも HCI に集約し統合管理できるようになるため、HCI 導入による仮想統合のメリットを最大化できる機能として注目されています。
Arcserve UDP では従来から「共有フォルダ」として Nutanix Files 上のファイル/フォルダをバックアップできましたが、Arcserve UDP 8.0 では Nutanix Files のスナップショットと連携し、効率的にバックアップできるように進化しました。
さらに、専用ライセンス「Arcserve UDP Advanced Edition for Nutanix - Socket」も追加され、1種類のライセンスで Nutanix HCI 上の仮想マシンや Nutanix Files を統合的に保護できるようになりました。(もちろん、ライセンス使い放題の Arcserve UDP Appliance でも Nutanix Files のバックアップが行えます。)
共有フォルダのバックアップ設定画面で、[スナップショット プロバイダ] として Nutanix Files が選べるようになっています。
なお、対応している Nutanix Files のバージョンは、Arcserve UDP の各バージョンの動作要件をご確認ください。Nutanix Files の最新バージョンに対応していない場合はスナップショット連携は行えませんが、以下の関連記事にある共有フォルダとしてのバックアップは可能です。
<関連記事>
Arcserve UDP 8.x で新しくなった Nutanix 専用ライセンス
では、ここからはユーザ様の声やニーズを取り入れた、既存機能の改善ポイントを3つご紹介します。
機能改善1「スナップショット失敗後のスクリプト実行」
アプリケーションが稼働中のサーバを、整合性を維持しつつバックアップするには、アプリケーションを一時停止/モード変更させるコマンドとの連携が必要な場合があります。Arcserve UDP は従来バージョンからこれらのコマンドとの連携が可能です。バックアップ開始前にアプリケーションを一時停止/モード変更し、スナップショット取得後にアプリケーションの状態を元に戻すという運用で、あらゆるアプリケーションのバックアップに対応する事ができます。
このときハードウェアの問題などでスナップショット取得に失敗すると、開始前スクリプトで指定された状態のままバックアップが終了してしまい、アプリケーションを元の状態に戻すには手動で終了後コマンドを実行する必要がありました。Arcserve UDP 8.0 で追加された「スナップショットが失敗した場合でもコマンド実行」を指定しておけば、スナップショットの取得に失敗した場合でもアプリケーションを自動的に元の状態に戻すことができるので、アプリケーション動作に影響を与えずサーバ運用を継続することができます。
<関連記事>
機能改善2「PowerCLI ログ機能の拡張」
Arcserve UDP のジョブ/プランをコマンドラインで実行するためのユーティリティ、 PowerCLI のログ出力をカスタマイズできるようになりました。これまで PowerCLI ログは Arcserve UDP のインストールパスに出力が固定されていたため、スクリプトの実行頻度や環境によってはログがCドライブ空きスペースを圧迫する懸念がありました。この機能改善により、ログ保存先のドライブ変更や、ログの自動削減が可能となるため、スクリプト連携利用頻度が多い方のログメンテナンス作業を軽減できます。
ログファイル出力に関して具体的に追加された機能は以下の5つです。
- ログファイルの場所の変更
- 循環ログによるログファイル最大サイズの制御
- 保存期間日数指定によるログファイルの自動削除
- ファイル数指定によるログファイル自動削除
- ログ内タイムスタンプの12時間/24時間形式の選択
ログ出力のカスタマイズ方法についての詳細はユーザガイドを参照してください。
<関連記事>
Arcserve UDP v6 新機能紹介 ~ (9) PowerShell を使ったバックアップ/リストアの自動実行 【前編】
機能改善3「Oracle Cloud 利用時のリージョン指定」
Oracle Cloud Infrastructure Object Storage サービスを保存先としたファイルコピー/アーカイブ機能、復旧ポイントのコピー機能を利用する際のリージョン(地域)指定が可能となりました。接続に必要な項目の詳細はユーザガイドでご確認の上ご利用ください。
<関連記事>
これまで7回シリーズでご紹介してきた「Arcserve UDP 8.0 の新機能シリーズ」は以上で終了となりますが、今後も Arcserve UDP には次々と新機能や改善点が追加される予定です。
ご紹介できるようになったら、このブログからもどんどん情報を発信していきますので、楽しみにお待ちください。
« Arcserve UDP 8.0 新機能紹介(6):ランサムウェア対応の強化 | トップページ | マルチ タスクで容量上限を突破! Arcserve Cloud Direct の新機能とは? »
「技術情報」カテゴリの記事
- Arcserve Cloud Direct で仮想マシンのデータを復旧する方法(2025.05.09)
- Arcserve UDP Agent for Windowsで実現するサイバーレジリエンスの強化!(2025.04.04)
- Arcserve UDP 10.0 新機能(8):その他(2025.03.07)
- Arcserve UDP 10.0 新機能(1):アシュアード セキュリティ スキャン(2024.11.22)
- 実はランサムウェア対策にも有用?! 仮想スタンバイって凄い!(2024.09.06)
「Arcserve UDP」カテゴリの記事
- Arcserve UDP 10.1 をリリースしました(概要編)(2025.05.23)
- クラウド VM(IaaS)のバックアップに Arcserve UDP が使われる理由(2025.05.02)
- Arcserve UDP:ドライブ文字変更で、PC のバックアップができなかった話(2025.04.11)
- Arcserve UDP Agent for Windowsで実現するサイバーレジリエンスの強化!(2025.04.04)
- ランサムウェア攻撃からシステムを復旧するときに読む記事(Arcserve UDP編)(2025.04.18)
「メルマガコラム」カテゴリの記事
- Arcserve Cloud Direct で仮想マシンのデータを復旧する方法(2025.05.09)
- Arcserve UDP 10.0 新機能(7):読み取り専用データストアのインポート(2025.02.21)
- Arcserve UDP 10.0 新機能(6):Google Cloud への仮想スタンバイ(2025.02.07)
- Arcserve UDP 10.0 新機能(4):1対多のレプリケート(2025.01.10)
- Arcserve UDP 10.0 新機能(1):アシュアード セキュリティ スキャン(2024.11.22)
« Arcserve UDP 8.0 新機能紹介(6):ランサムウェア対応の強化 | トップページ | マルチ タスクで容量上限を突破! Arcserve Cloud Direct の新機能とは? »
コメント