マルチ タスクで容量上限を突破! Arcserve Cloud Direct の新機能とは?
今日は 2021年5月に追加された Arcserve Cloud Direct の新機能「複数ボリュームへの並行バックアップ」をご紹介します。これによりファイルサーバなど容量の大きいサーバのバックアップに対応できるようになりました。
なぜ複数ボリュームへの並行バックアップが必要なの?
Arcserve Cloud Direct では「クラウド ボリューム」というボリュームを作成し、ここにバックアップ データを保存します。このクラウド ボリュームは性能の観点で 20 TB 程度までという容量の目安があります。
Arcserve Cloud Direct よくあるご質問と回答 より
Q17. バックアップ サイズに制限はありますか?
システム上の制限はありませんが、パフォーマンスの観点から1つのクラウド ボリューム当り 20TB 程度までのバックアップを推奨します。20TB を超える場合は、ボリュームを複数作成してください。なお、1アカウントでのバックアップ先クラウド ボリュームは最大 5 つまでです。
また、従来の Arcserve Cloud Direct では 1 台のバックアップ対象ノードに割り当てられるポリシーとクラウド ボリュームはそれぞれ 1 つのみでした。そのため、1台 20 TB を超えるサーバは Arcserve Cloud Direct ではバックアップできないという問題がありました。
この問題を解決するため、2021年5月から 1 つのポリシーに複数のタスク(バックアップ設定)を追加できるようになりました。これにより、1台のサーバをフォルダ単位で分割して複数のクラウド ボリュームにバックアップできるので、クラウド ボリュームの容量制限を回避できます。
ポリシーにタスクを追加する方法
では設定方法を見ていきましょう。
まず、ポリシーを作成し、いつも通り(※1)タスクを設定します。ここではあらかじめ作成しておいた「Volume1」 をバックアップ先(デスティネーション)として指定します。
1つ目のタスクが設定出来たら、[ソース (オプション)] フィールドの下にある「+」ボタンをクリックして、タスクを追加します。
2つ目のタスクを設定します。タスクごとに異なるフォルダを選択し、異なるクラウド ボリュームを保存先に指定する点がポイントです。ここでは、これもあらかじめ作成しておいた「Volume2」を選択します。
なお、デスティネーションのドロップ ダウン リストでは、1つ目のタスクで選択したクラウド ボリュームが選べないようになっています(※)。
必要な数のタスクが設定出来たら、ポリシーを保存します。
※ ポリシーに追加できるタスクの数は種類別に以下の制限があります。
・ファイル/フォルダバックアップ:1つのクラウド ボリュームに対し1つのタスクのみ設定可
・Windows イメージ:1つのポリシーに1つのみ設定可
・SQL Server:1つのポリシーに1つのみ設定可
ポリシーを展開してバックアップを実行します。完了後にジョブ ログを見ると、タスクごとにバックアップが行われていたのが分かります。
バックアップ対象ごとに保存期間を変えたい場合にも有効
Arcserve Cloud Direct ではクラウド ボリュームごとにバックアップ データの保存期間を設定します。そのため、例えばフォルダごとにバックアップの保存期間を変えたいという場合にも複数のタスク設定が役に立ちます。
<関連技術情報>
Arcserve UDP Cloud Direct での復旧ポイントの保存期間
Arcserve UDP Cloud Direct はバックアップデータの「世代管理」がシンプル!設定であれこれ悩むことはありません。
以上、ホテがお伝えしました。
※1 ポリシーやボリュームの作り方など基本的な操作は、Arcserve Cloud Direct スタートアップガイド【Windows編】 をご覧ください!
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