Arcserve UDP Agent(Windows)での バックアップ データ二重化
BCPやランサムウェア対策として、バックアップは1か所では不安、別の場所にも保持しておきたい!というお問合せを多くいただいています。
Arcserve UDPでは、バックアップ データの二重化にはArcserve UDPのRPS(復旧ポイント サーバ)間レプリケート機能を利用した遠隔地保管やArcserve Backup とのテープ連携をおすすめしていますが、Arcserve UDP Agent(Windows)のみの利用でも、バックアップ データを別の場所に保管する方法が用意されています。
Arcserve UDP Agent(Windows)のみの環境で利用できる選択肢は以下の2つです。
・ファイル コピー
バックアップしたデータの中から重要なファイル/フォルダを選択して別の場所に複製します。
2回目以降は変更のあったファイルのみをコピーするため、コピー先の使用容量を抑えることが可能です。
オンプレミスのストレージだけではなく、Amazon S3 や Azure Blob ストレージ等のクラウド ストレージにコピーする事も出来ます。
・復旧ポイントのコピー
OSを含んだ丸ごとのバックアップ データを別の場所に複製します。
ベアメタル復旧(BMR)に使用できる状態のデータ、と理解するとわかりやすいかと思います。
毎回フル バックアップ相当のデータがコピーされるので容量が多くなります。
コピー先は外付けディスクや共有フォルダ(NAS)などオンプレミスのストレージになります。
図解するとこんな感じです。
上の図を見ると、クラウドにデータ保管ができるようになっているのはファイル コピーだけで、復旧ポイントのコピーではできません。実は復旧ポイントのコピーをクラウドに送るにはArcserve UDPコンソールが必要なんです。
今回の記事では「Arcserve UDP Agent(Windows)のみ」でできるデータの二重化にテーマを絞っていますが、クラウドに復旧ポイントをコピーしたいという方は Arcserve UDP コンソールも組み合わせた構成をご検討ください。
Arcserve UDPコンソールを使った設定方法は、以下の記事で解説しています。
Arcserve UDP コンソールで復旧ポイントのコピーを使う
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2019/11/post-6be880.html
設定画面と設定方法
以下、Arcserve UDP Agent(Windows)における、それぞれの設定画面も掲載しておきました。設定画面を比べると、「クラウド」の指定項目があるのはファイル コピーだけなので一目瞭然です。迷ったら、この画面を見てくださいね。
また、設定画面から分かる通り、どちらも1世代だけでなく複数世代をキープできるようになっています。例えば、オンプレミスのバックアップ データは7世代、クラウドには3世代置いておく、というような使い方もできます。ファイル コピーでは [ファイル保存期間] の値を、復旧ポイントのコピーのでは [保持する復旧ポイントのコピー数を指定] の値を調整してください。
[ファイル コピー]
[復旧ポイントのコピー]
実際に設定して動作確認したい方は以下を参考にしてください。
ファイルコピー設定手順
https://www.arcserve.com/jp/media/218656
復旧ポイントのコピーの設定
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2019/06/post-a26861.html
<注意事項>
・ファイル コピーはWindows環境のみ利用いただけます。
Linuxのバックアップ データを複製するには、RPS 間のレプリケート機能をご利用ください。
・ファイル コピー先として指定できるクラウドストレージは、動作要件をご確認ください。
まとめ
Arcserve UDP Agent(Windows)のみを利用する場合、バックアップ データを2次保管するには「ファイル コピー」か「復旧ポイントのコピー」の2つの方法があります。それぞれの特性を生かして、災害対策やランサムウェア対策の強化に活用いただけると幸いです。
<関連記事>
バックアップ データの二重化にはRPS間のレプリケート機能を利用するのがおすすめです
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2015/03/arcserve-udp-11.html
ファイルコピー(UDP Agent利用と、RPSパターン)
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2016/05/arcserve-udp--1.html
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