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2022年8月 5日 (金)

Arcserve UDP でできる Microsoft 365 のリストア

これまで、当ブログでは Microsoft 365 をバックアップする方法として Arcserve UDP やその派生サービスの Arcserve UDP Cloud Hybrid を使った方法をご紹介してきました。

今日は、そのバックアップからデータをリストア(復旧)する方法についてお話しします。

 

## OneDrive のリストア例

さて、Microsoft 365 のリストアが必要になるのはどんな場面があるでしょうか。例えば、OneDrive に保存したファイルが何らかの原因で破損してしまったとします。その場合は、Arcserve UDP の画面で、戻したい時点のファイルを選択し、[元の場所にリストアする] でファイルをリストアできます。

01_onedrive_restore

 

元の場所にファイルを上書きリストアするのが不安だったり、退職した人のファイルを引継ぎ先の人のフォルダに移動させたいという事もあるかもしれません。この場合には [別の場所にリストアする] を選択する事で、任意の場所にファイル/フォルダをリストアできます。

他にも、OneDrive の一時的な障害でファイルにアクセスできないので、一部のファイルだけでもリストアで取り出したいというケースもあるでしょう。この場合、OneDrive は障害中なのでそこにファイルをリストアしても意味がありません。そこで、 [ディスクにエクスポート] というリストア オプションを選ぶことで、Arcserve UDP 復旧ポイント サーバ(以下 「RPS」と表記)の任意のフォルダにファイルをリストアする事ができます。(※1

 

まとめると、Arcserve UDP では OneDrive のファイルを 3 つの場所にリストアする事ができます。

2_restore_options

 

OneDrive をリストアする際に選択できる「リストア オプション」について詳しく知りたい方は、以下のマニュアルもご覧ください。

Arcserve UDP 8.x ソリューション ガイド - OneDrive データのリストア方法

 

## リストア オプションのまとめ

Arcserve UDP / Arcserve UDP Cloud Hybrid では、OneDrive だけではなく、Exchange Online / SharePoint Online / Teams のバックアップもできます。

それぞれのリストア オプションを以下の表にまとめてみました。

OneDrive Exchange Online SharePoint Online
元の場所にリストアする 元の場所にリストアする 新しい名前で元のサイトにリストアする
別の場所にリストアする 別の場所にリストアする 元の場所にリストアする
ディスクにエクスポート   ディスクにエクスポート

(Arcserve UDP 8.1 でのリストア オプション

 

Exchange Online では残念ながら [ディスクにエクスポート] はありません。バックアップ元か別のメール ボックスにメールをリストアできます。

SharePoint Online では [ディスクにエクスポート] は可能です。[新しい名前で元のサイトをリストアする] は少し癖がありまして、リストア先はバックアップ元と同じサイトなのですが、新しいリスト名でリストアできます(※2)。

Exchange Online / SharePoint Online のリストア オプションの詳細は、以下のマニュアルをご覧ください。

Arcserve UDP 8.x ソリューション ガイド - Exchange Online のメールボックス データをリストアする方法

Arcserve UDP 8.x ソリューション ガイド - SharePoint Online サイト コレクション データをリストアする方法

 

## Teams データのリストア

ここまで Teams の話が出てきませんでした。実は、Teams のメッセージ/ファイルは OneDrive / SharePoint Online / Exchange Online のデータとして処理されるため、Arcserve UDP でもそれぞれの方法でバックアップ/リストアします。

03_teams_backup_restore

参考:Arcserve UDP 8.x ソリューションガイド - Microsoft Teams データの保護マップ

 

なお、Teams の仕様上、リストアしたメッセージや添付ファイルは Teams には反映されませんのでご注意ください。例えばチャットの投稿はメール ボックスにメッセージ単位でリストアされますが、Teams の画面には反映されません。

このようにチャットを丸ごと元に戻すという事はできませんが、Teams をバックアップしておけば、障害時に必要なデータを取り出すことができますし、証跡を残しておくという意味でも有効です。

 

以上、ホテがお伝えしました。

 

<関連記事>

Arcserve UDP 8.0 新機能紹介(5):Microsoft 365 のバックアップ/リストア強化

Microsoft 365 の Arcserve UDP でのバックアップ速度について解説します!


※1 ただし、この [ディスクにエクスポート] は Arcserve UDP Cloud Hybrid ではご利用いただけません。Arcserve UDP Cloud Hybrid では RPS のローカル フォルダを操作する事ができないためです。[ディスクにエクスポート] オプションはオンプレミスの Arcserve UDP にバックアップしている際にご利用ください。

※2 これらのリストア オプションは元のサイトが残っていることが前提で、サイトが完全に削除されてしまうと使う事はできません。代わりに [ディスクにエクスポート] をご利用ください。以下、関連記事です。

SharePoint サイトが削除された場合のリストアに関する情報

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