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2023年2月24日 (金)

Arcserve UDP 9.0 新機能紹介(3):[未完了] ジョブ ステータスの追加

だいぶ寒さも和らいできましたがいかがお過ごしでしょうか。

今回の Arcserve UDP 9.0 新機能紹介は、[未完了」ジョブ ステータスが追加されたことの内容を少し掘り下げていきたいと思います。

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[連載目次]
1)手動バックアップをスケジュール ジョブとして実行 
2)カスタム/手動 復旧ポイントの削除
3)[未完了]ジョブ ステータスの追加(←本日はここ!)
4)電子メール通知の OAuth 2.0(M365/Google)対応 
5)Microsoft SQL Server リストアの拡張 
6)Oracle RMAN 対応 
7)vTPM の復旧サポート 
8)その他の新機能/新プラットフォーム対応 / Assured Recovery が Advanced Edition で利用可能に 
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この [未完了] ジョブ ステータスは、Arcserve UDP のジョブの中で記録される警告メッセージに気付きやすくするためのものです。

例えば、Arcserve UDP では Windows 標準のソフトウェア RAID5 で構成されたボリュームに関してはバックアップ対象から除外されます。この場合、バックアップ処理からスキップされた旨がアクティビティ ログに警告メッセージとして記録されます。

1_20230221092701

[拡大図]
1_1

 

Arcserve UDP 8.x 以前までは、このような警告メッセージが記録されても他のボリュームが正常にバックアップできていれば、バックアップ ジョブのステータスとしては [完了] となります。そのため、こういった処理内に潜んでいた警告メッセージを見落としてしまう可能性がありました。
最新の Arcserve UDP 9.0 からは、バックアップ処理中に特定の警告メッセージがある場合は、以下の画像のように [未完了] というステータスになるように変更されています。

Arcserve UDP 9.0
2_20230221093101

Arcserve UDP 8.x以前
11_20230221093201

 

従来のジョブのステータス [完了] と [失敗] に加えて [未完了] が追加になり、それぞれの結果が示す内容は以下のようになります。

[完了]  ジョブの処理中に特定の警告メッセージは出力されなかった。後続の処理は実行される
[未完了] ジョブの処理中に特定の警告メッセージが出力された。後続の処理は実行される
[失敗]  ジョブの処理中にエラーが発生した。後続の処理は実行されない

[完了] も [未完了] も次回のスケジュール ジョブがいつも通り行われますが、特定の警告メッセージがジョブ内で出力されているかどうかが異なります。

 

また、未完了ステータスは [電子メール アラート] や [レポート] とも連携しており、タイムリーに確認しやすくなっていますので是非ご活用ください!

電子メール アラートの設定画面
8_20230221093501

レポート
10_20230221093601

<関連記事>

Arcserve UDP:一通のメールで全台のバックアップ状況をチェックできる ~ レポートのメール送信

 

仮に [未完了] ステータスとなったとしても、該当する警告メッセージがお客様にとって軽微なものであり無視してよいと判断された場合は、この [未完了] ステータスを次回以降のバックアップ処理で [完了] とすることも可能です。

この [未完了] ステータスは、以下パスのiniファイル内で管理されています。

C:¥Program Files¥Arcserve¥Unified Data Protection¥Engine¥Configuration¥IncompleteStatus.ini

この IncompleteStatus.ini ファイルでは、未完了ステータスになる警告メッセージ ID が管理されており、先ほど例に挙げたソフトウェア RAID5 ボリュームがスキップされた警告メッセージ ID も確認できます。

4_20230221094101

この 20123 の警告メッセージ ID を [未完了] ステータスのトリガーから除外する場合は、該当の ID を コメントアウト(#) します。
これにより、今後バックアップ ジョブ内で警告メッセージ 20123 が記録されたとしても、そのジョブは [完了] ステータスになります。

6_20230221094301

※ IncompleteStatus.ini ファイルを変更する場合は、バックアップとして IncompleteStatus.ini ファイルをリネームするか、ファイルを別のディレクトリにコピーしてください

<関連マニュアル>

Arcserve UDP 9.x ソリューション ガイド > トラブルシューティング > 未完了のバックアップ ジョブ ステータス関連

 

[未完了] ステータスになっているバックアップ ジョブについては、アクティビティ ログを確認して該当の警告メッセージが運用に支障があるかどうか確認をし、必要に応じて設定ファイルを編集してください。

以上です!

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Arcserve UDP」カテゴリの記事

コメント

9.Xの動作要件ページでソフトウェアRAID5はサポートされてるように見えるのですが、IncompleteStatus.iniに含まれるという事は、非サポートという事なのでしょうか?

TANAKA 様

コメントいただきましてありがとうございます!

Arcserve UDP 9.x では残念ながら Windows のソフトウェア RAID-5 はバックアップ対象としてサポートされておりません。本記事では、Windows 環境でのバックアップ例を掲載しておりますため、アクティビティ ログの画像の通り RAID 5 ボリュームがバックアップ対象から除外されています。

TANAKA 様がご覧いただいている動作要件はおそらく、Linux の項目ではないかと思われます。Linux 環境であれば、ソフトウェア RAID-5 ボリュームはバックアップ対象としてサポートされます。

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参考:Arcserve UDP エージェント(Windows)によってサポートされるディスク
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/9.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/UDPWUG/default.htm#Agent_for_Windows_User_Guide/udpw_disks_supported.htm

参考:Arcserve UDP 9.x 動作要件 - Non Windows - Backup and BMR Support Support for Disk/Volume Types
https://support.arcserve.com/s/article/Arcserve-UDP-9-0-Software-Compatibility-Matrix?language=ja#NonWin4

参考:Arcserve Unified Data Protection Agent for Linux によってサポートされるディスク
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/9.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/UDPLUG/default.htm#AgentforLinuxUserGuide/tngstn_sprtd_disk_layout.htm
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いつも有用な情報をありがとうございます。

IncompleteStatus.ini に未記載のコードで警告が出ている場合は
なにか回避方法がありますでしょうか?

警告の内容を確認したところ除外しても問題のないものです。

まるまるまる様

コメントいただきましてありがとうございます!

IncompleteStatus.ini にはデフォルトではすべての警告メッセージのうち一部のみが記載されています。記載されていない警告メッセージについては以下のページで説明されている手順で追記いただけます。
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・Arcserve UDP 9.x ソリューション ガイド > トラブルシューティング > 未完了のバックアップ ジョブ ステータス関連
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/9.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/SolG/default.htm#Incomplete_Backup_Job_Status_Related.htm
------------------------------

今回は、警告が記録されたジョブを「完了」ステータスにされたいという事だと思いますので、以下のようにメッセージ ID をコメントアウトする形で追記してください。メッセージ ID は Arcserve UDP コンソールのアクティビティ ログに記録される5桁の数字です。メッセージ IDの後には半角スペースを入れてください。
------------------------------
#[メッセージID] #[警告メッセージのテキスト]
------------------------------

教えていただきましたとおり
IncompleteStatus . ini
に未記載の警告コードを追加することで
「未完了」 とならない事が確認できました。

ありがとうござました。

まるまるまる様

ご丁寧に返信いただきありがとうございます!
ご希望通りの結果になったようでなによりでございます。

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