Arcserve OneXafe の使用状況を把握!OneSystem レポートの使い方(1)
Arcserve OneXafe を利用する上でインターフェースが OneSystem です。OneSystem では共有フォルダの権限やスナップショットの保存期間などを設定できるだけではなく、クラスタやノードが問題なく動いているか確認したり、容量の使用状況を確認できます。
今日は OneSystem の画面の中でも、よく見ることが多い Dashboard(ダッシュボード) と Reports(レポート)を紹介します。なお、本記事では パブリック OneSystem の画面ショットを載せていますが、プライベート OneSystem でも同じ内容を確認できます。
## Dashboard(ダッシュボード)
OneSystem で Arcserve OneXafe クラスタ(ring)を開くと真っ先に表示されるのが Dashboard です。この画面では、クラスタ内の容量の使用状況やデータの削減状況、クラスタ内のノードの状態やイベントを確認できます。
1) CAPACITY UTILIZATION(容量の使用状況)
CAPACITY UTILIZATION には Raw Capacity(Raw 容量)や、その Used Capacity(使用容量)が表示されます。
ここで言う「Raw 容量」は Arcserve OneXafe の ハード ディスク ドライブ(HDD)の合計容量です(※1)。
Arcserve OneXafe では HDD に障害が起きてもデータを維持できるようにするため、1つのデータブロックが 3 つのディスクに書き込まれます。そのため、実際に使える容量は Raw 容量の 1/3 になります。例えば、Arcserve OneXafe 4512-96 は Raw 容量が 96 TB 弱(※1)、実効容量は 32 TB 弱です。
Windows サーバなどから OneXafe の SMB 共有を見ると、容量が実効容量(Raw 容量の 1/3)になり、さらに TiB に変換されて表示される(※2)ので、「使える容量が小さくなってしまった!」とびっくりされるかもしれません。
以下の画像は Arcserve UDP 復旧ポイントサーバのデータストアに使っている Arcserve OneXafe の共有領域の容量を Arcserve UDP コンソールから見たものです。このように目減りして見えますが、正しい値なので安心してください(※2)。
なお、Arcserve OneXafe では空き容量をすべて使い切らず、使用容量の上限目安を 80% としていただく事を推奨しています。この時の使用容量は CAPACITY UTILIZATION の Used Capacity で確認いただけます。
番号4:Arcserve OneXafe に保存できる容量上限の目安は実効容量の 80% を目安とし、それを超える場合は別筐体を追加購入頂くことをお勧します。
CAPACITY UTILIZATION の各項目については、以下のページもご確認ください。
2) DATA REDUCTION(データの削減状況)
ここでは、Arcserve UDP などのアプリケーションによって書き込まれたデータが、Arcserve OneXafe の重複排除(Deduplication)や圧縮(Compression)によってどの程度小さくなったかが確認できます。
デフォルトでは Today が選択されており、その日のうちに書きまれたデータの値が表示されます。累積での圧縮/重複排除率を調べるには Lifetime をクリックしてください。
このうち Data Written(書き込まれたデータ)が重複排除/圧縮後に Arcserve OneXafe に書き込まれるデータの量です。Data Written は 3 つのディスクに書き込まれる前の値なので、CAPACITY UTILIZATION 以下の Used Capacity と比べると大体 1/3 くらいの容量になっています。
データの削減率は Total Reduction Ratio を見ます。上に並べた画像のうち Lifetime の値を見ると 2.73 : 1 になっています。これは、Arcserve OneXafe の重複排除と圧縮により、データの量が 2.73 分の 1 になったことを示しています。
ちなみに、Arcserve OneXafe での重複排除/圧縮については以下のベンチマークテストも行っています。興味のある方は読んでみてください。
3) クラスタ内のノードの状況
Dashboard 画面の真ん中にある環状のアイコンはクラスタ(ring)を表しています。この中にある四角い箱が Arcserve OneXafe ノードです。もし Arcserve OneXafe ノードに障害が起きている場合には、この箱が赤く表示されます。
また、箱をクリックする事で、以下の画像のように、各ノードの詳細を確認できます。
4) LATEST ACTIVE ALARMS & EVENTS(最近の有効なアラームとイベント)
画面の一番下には Arcserve OneXafe クラスタ内で起きたイベントが記録されます。例えば、以下のイベントは「Available Capacity(使用可能な容量)が残り 25% を切った」事を表しています。
また、ここに記録されるイベントは、OneSystem に登録した管理者アカウントに電子メールでも通知されます。通知されるイベントの一例は、以下の技術情報をご確認ください。
OneSytem のレポート機能全般についてご説明するつもりだったのですが、Dashboard の説明だけでかなりの分量になってしまいました。。。今日は一旦ここで区切って、次回 Reports タブの中身について解説します。
以上、ホテがお伝えしました。
※1 Arcserve OneXafe がノード内部で利用している容量が少しあるので、HDD の合計容量よりも少ない値になります。
※2 CAPACITY UTILIZATION 欄の TB は 10 の 12 乗 バイトを表しますが、Windows 上の TB は 2 の 40 乗 バイト(TiB)のことなので、その点も考慮に入れ値を読む必要があります。
この記事中の画像では、CAPACITY UTILIZATION の Raw Capacity は 92.6 TB です。Arcserve OneXafe には 3 倍のデータブロックが書き込まれることを考慮に入れると、共有フォルダに書き込めるデータ量は以下になります。
92.6 TB ÷ 3 ≒ 30.8 TB
さらにこれを Windows 上の TB(TiB)に直すには以下の計算をします。
30.8 TB × 1012 ÷ 240 ≒ 28.0 TiB
この 28.0 TiB は Arcserve UDP コンソールからみた 28.1 TB(TiB)とほぼ一致しています。92.6 TB と 28.1 TB(TiB)だと全く違う値に見えますが、実は同じものを表しているという訳です。
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