「検証バックアップ」って何?Arcserve UDP のバックアップ種類
イメージ バックアップソフト Arcserve UDP では、「増分」「検証」「フル」という3種類のバックアップ方式があります。本日は、特にご質問をいただくことの多い「検証バックアップ」を中心に、Arcserve UDP のバックアップの仕組みを解説します。
# Arcserve UDP の増分バックアップの仕組み
検証バックアップの話をする前に、Arcserve UDP の増分バックアップの仕組みを見ていきましょう。
増分バックアップというのは「前回のバックアップ以降に変更されたデータのみをバックアップする」バックアップ方式です(※1)。
Arcserve UDP では、バックアップ対象サーバ上のデータの変更をブロック単位で追跡(トラッキング)しています。変更されたデータ ブロックを把握しているので、そのブロックだけをバックアップし、短時間で増分バックアップが行えます。
ちなみに、変更されたデータを追跡するのが「変更トラッキング ドライバ」というものです。以下は Arcserve UDP Agent for Windows のインストール画面で、変更トラッキング ドライバを同時にインストールしているのが分かります。
さて、Arcserve UDP はこのようにバックアップするべき「増分」データを把握しているのですが、ここで、突然バックアップ対象マシンの電源が落ちてしまったらどうなるでしょうか?変更されたブロックの追跡が途切れてしまうので、増分バックアップができなくなってしまいます。そこで検証バックアップの出番です。
# Arcserve UDP 検証バックアップの仕組みと必要性
検証バックアップではバックアップ対象のデータ ブロックと、バックアップ済みのデータ ブロックの突き合わせを行い、前回からバックアップされていないデータ ブロック検出します。たとえて言うならデータの棚卸のようなものです。これにより、変更ブロックの追跡に何かしらの問題があったとしても、必要なデータをバックアップすることができます。
Arcserve UDP 9.x Agent for Windows ユーザ ガイド - 検証バックアップの仕組み より引用
検証バックアップはバックアップされていないデータ ブロックのみをバックアップするので、バックアップされる容量は増分バックアップと大差ありません。ただし、すべてのブロックの突き合わせをするので、バックアップ時間は長くなります。
そのため、検証バックアップは普段は行わず、増分バックアップを行ってください。
バックアップ対象マシンが突然ダウンするなど、検証バックアップが必要な事態が起きた場合には、Arcserve UDP が自動で「増分」を「検証」に変換してくれます(※2)。
# 重複排除が有効だと検証バックアップがフル バックアップに?
なお、バックアップ先にArcserve UDP 復旧ポイントサーバ(RPS)のデデュプリケーション(重複排除)が有効なデータストアを利用している場合、検証バックアップは自動的にフル バックアップに変換されます。
前述のように、検証バックアップは増分バックアップの代わりに自動的に行われるものなので、「増分」バックアップが「検証」バックアップに変換され、さらに「フル」バックアップに変換されるとびっくりされる方もいるかもしれません。
重複排除が有効なデータストアで検証バックアップをフル バックアップに変換する目的はバックアップ時間の短縮です。
検証バックアップでは、前述のようにバックアップ対象とバックアップ済みデータの突き合わせを行います。特に重複排除が有効なデータストアではデータの読み出しに時間がかかってしまう恐れがあります。そこで、検証バックアップの代わりに、バックアップ済みデータの読み出しが不要なフル バックアップを行うというわけです。
フル バックアップに変換されるとバックアップ容量が増えてしまうのではと心配ですが、重複排除が有効なので過去にバックアップ済みのデータ ブロックはバックアップされず、過剰にストレージが使われるということはありません。
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以上、ホテがお伝えしました。
※1 なお、Arcserve UDP では「差分」バックアップは行いません。差分バックアップと増分バックアップとの違いは以下の記事をご覧ください。
「差分バックアップ」という方法が不要な Arcserve UDP
※2 この他、増分バックアップが自動的に検証バックアップに変換されるイベントとしては、「ベアメタル復旧(BMR)直後のバックアップ」や「デスティネーション(バックアップ先)変更直後のバックアップ」などがあります。
例えば「RDX などの取り外し可能な HDD にバックアップしており、別な HDD に交換する」というケースは「デスティネーションの変更」に当たり、検証バックアップが行われます。
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