Arcserve UDP 10.0 新機能(3)MS SQL Server データベースのバックアップ データのマウント
Arcserve UDP 10.0 より、Microsoft SQL Server のデータベースとして、Arcserve UDP の復旧ポイント(バックアップ データ)をマウントできるようになりました。今回のブログ記事では、この機能についてご紹介します。
--------------------------------------------
(1) アシュアード セキュリティ スキャン
(2) AlmaLinux 9 Live CD を使った RHEL 9 系の BMR
(3) MS SQL Server データベースのバックアップ データのマウント(←本日はここ)
(4) 1対多のレプリケート
(5) アドホック仮想スタンバイを使った IaaS の保護
(6) Google Cloud への仮想スタンバイ
(7) 読み取り専用データストアのインポート
(8) その他
--------------------------------------------
「SQL データベースのマウント」って何?
Arcserve UDP 10.0 からできるようになった SQL データベースのマウントとは何でしょうか?これは、Microsoft SQL Server(以後、「SQL Server」と省略) のインスタンスに、Arcserve UDP の復旧ポイントをマウントし、追加のデータベースとして認識させることができる機能です。
なお、従来から「復旧ポイントのマウント」という機能がありますが、これは復旧ポイントを Windows マシンのボリュームとしてマウントする機能で、SQL Server データベースの中身を確認することまではできませんでした。
SQL データベースをマウントできると何がいいの?
SQL データベースのマウントができることになったことで、リストアせずに SQL Server データベースのチェックができます。今までは SQL Server データベースのリストア時点が意図したポイントかどうかを確認するには、実際にリストアしてみるしかありませんでしたが、その時間を短縮できるのがメリットですね。「リストア前チェックが簡単にできる」と捉えていただいても良いかと思います。
SQL Server DB のマウント利用条件
マウント操作の説明に入る前に、利用できる条件を確認しておきましょう。準備は以下です。
- Arcserve UDP 10.0 以降を利用して SQL Server 導入サーバをバックアップしていること。
バックアップ方法はエージェントインでもエージェントレスでもどちらでも構いません。 - マウント先のマシンに、SQL Server と Arcserve UDP 10.0 以降の Windows Agent がインストールされていること。
- その他、細かい利用条件はリリース ノートの以下のページをご覧ください。
Arcserve UDP 10.0 リリース ノート – 制限事項 - Microsoft SQL Server 関連
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/10.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/RelnX/default.htm#Microsoft_SQL_Server_Related.htm
SQL データベースのマウント方法
実際に SQL データベースのマウント操作を確認していきましょう。
※事前に SQL Server のインストールされたマシンをバックアップ済みの前提で、ここではマウント操作のみご案内します。
① SQL データベースをマウントするには、Arcserve UDP Windows Agent のマネージャ画面を開きます。右のナビゲーションペインから [SQL データベースのマウント] を選択します。
② 復旧ポイントを選択後、SQL データベースを展開すると [マウント] できるようになります。
③ マウント先のインスタンスを指定し、新しいマウント データベース名を確認します。(デフォルトは、「ArcserveMount_ソースのDB名」です)この画面で、マウント解除時間を指定します。
そもそも実際のデータベースではなく、中身のチェック用なので一定期間経過後はマウントを解除する必要があります。デフォルトは1週間ですが、[4時間]、[10時間]、[24 時間]、[1週間]から選択も可能ですし、チェックが終わったら手動で即時マウント解除することも可能です。
④ ここまでの操作を実行すると、以下のようにマウントしたデータベースを SQL Server Management Studio から確認できます。
SQL データベースのマウント利用時の注意点
SQL データベースのマウントパターンとして以下があります。
- バックアップ元の SQL Server にマウント
- バックアップ元とは違う SQL Server にマウント
バックアップ元とは違う SQL Server にマウントする際は、マウント先の SQL Server バージョンが低いとエラーになります。SQL Server の バージョンにもご注意ください。
ちなみに、SQL データベースのマウントでは、PIT(Point-In-Time)の指定も可能です。利用条件は、SQL Server データベース の PIT リストアとほぼ同じですので、こちらも合わせてご確認ください。
<参考記事・マニュアル>
Arcserve UDP 9.0 新機能紹介(5):Microsoft SQL Server リストアの拡張
https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2023/03/post-738f57.htmlArcserve UDP 10.0 ソリューション ガイド - SQL データベースをマウントする方法
https://documentation.arcserve.com/Arcserve-UDP/Available/10.0/JPN/Bookshelf_Files/HTML/SolG/default.htm#UDPSolnGuide/How_to_Mount_SQL_Database.htm
【オススメ】本ブログの更新を X(旧Twitter)でお知らせしています!フォローお願いします!!
« Arcserve UDP 10 は 10 番目のバージョン!? | トップページ | 株式会社ダイハツメタル様 導入事例:業務継続体制とランサムウェア対策を強化 »
「Arcserve UDP」カテゴリの記事
- Arcserve UDP 10 で Proxmox VE 仮想マシンのベアメタル復旧をしてみた!(2025.07.04)
- 消したくても消せないファイルをアーカイブで即解決(2025.06.20)
- Arcserve UDP 10.1 をリリースしました (拡張機能編)(2025.06.06)
- さくらのクラウド と Arcserve UDP を使って 災害対策(2025.05.30)
- Arcserve UDP コンソールで管理されている Windows マシンはエージェント管理画面で操作できるのか?(2025.06.13)
« Arcserve UDP 10 は 10 番目のバージョン!? | トップページ | 株式会社ダイハツメタル様 導入事例:業務継続体制とランサムウェア対策を強化 »
コメント