Arcserve UDP:ドライブ文字変更で、PC のバックアップができなかった話
PC のバックアップに無償版の Arcserve UDP(※1)を使っているのですが、先日、「デスティネーションにアクセスできません」という表示が出て、バックアップが行えないことがありました。出て来たメッセージはこんな感じ。
# 原因を調べてみる
「デスティネーション」というのはバックアップ先の事で、私の PC では USB 接続の外付け HDD をバックアップ先として使っています。そこで、外付け HDD の状態を確認するために、PC のエクスプローラを開いてみました。
見てみると、外付け HDD のドライブ文字が E: になっています。本来は D: が割り当てられているはずで、Arcserve UDP での設定も D: ドライブをバックアップ先にしています。ドライブ文字が変わってしまい、Arcserve UDP がバックアップ先を見失ってしまったというのが冒頭のメッセージの理由のようです。
なぜ、外付け HDD に E: ドライブが割り当てられてしまったのかというと、その左隣にある DVD ドライブ(実際には物理 DVD ドライブではなく、ISO ファイルをマウントしたもの)が原因です。こいつに D: が割り当てられたので、後から接続した外付け HDD に D: を割り当てることができなくなりました。
# ドライブ文字を割り当て直す
原因が明らかになったので、外付け HDD のドライブ文字を D: に戻します。
まず、ISO ファイルをアンマウントして D: を解放します。これは簡単で、DVD ドライブ(ISO ファイル)を選択して、[取り出す] をクリックするだけです。
ISO ファイルをアンマウントして D: が空いたら、次に外付け HDD のドライブ文字を D: に変更します。Windows アイコンを右クリックして表示されるメニューから [ディスクの管理] を開きます。
ディスクの管理を開いたら、現在 E: ドライブになっている外付け HDD のボリュームを右クリックします。[ドライブ文字とパスの変更] を開きます。
[変更] をクリックします。
ドロップダウン リストから 「D」を選んで、[OK] をクリックします。
警告が出て来ますが、今回は自己責任という事でいずれも [はい] をクリックしました
以上で、ドライブ文字の変更は完了!タスク バーを見ると、Arcserve UDP がデスティネーションにアクセスできていることが分かります。
その後の増分バックアップも問題なく始まっています!
# 外付け HDD へのバックアップはランサムウェア対策にもなります。
という事で、バックアップが正常に行えるようになりました。長年 Arcserve UDP で PC をバックアップしていて、あまりこういった事態になることはなかったのですが、ひょっとしたら同様の事象に遭遇している方もいるかもしれません。今回の記事が参考になればと思います。
なお、私はバックアップを行うときに外付け HDD を取り付け、バックアップが終わったら取り外す、という使い方をしています。こうすることで、外付け HDD がバックアップ中以外はオフライン状態になるので、もし仮に PC がランサムウェアに感染して暗号化されたとしても、バックアップ データは被害を逃れられます。
昔はバックアップのスケジュールに合わせて外付け HDD を取り付けるのが面倒だったのですが、Arcserve UDP 9.0 より好きなタイミングでスケジュール ジョブを実行できるようになった(※2)ので大分楽になりました。増分バックアップ/マージもすぐ終わるので、ディスクの取り外しのために長時間待機することもありません。
この運用はサーバでも有効なので、ランサムウェア対策の一つとしてぜひご検討ください。今回私がはまったみたいに、ドライブ文字を変えたくないという事であれば RDX の利用も有効です(※3)。
以上、ホテがお伝えしました。
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