クラウド VM(IaaS)のバックアップに Arcserve UDP が使われる理由
Arcserve UDP はサーバのバックアップ ソフトウェアとして、日本国内で幅広く利用されています。今回は、特にクラウド VM(IaaS)のバックアップに Arcserve UDP が使われる理由について考えてみたいと思います。
# 理由1:Arcserve UDP ならマルチ クラウドやオンプレミスをまとめて運用できる
クラウド ロックインを避けるためやサービスの可用性を高めるために、マルチ クラウド/ハイブリット クラウド運用をされている企業も多くいらっしゃいます。
その場合、大変なのが毎日行うバックアップです。クラウドごとにバックアップの運用管理の方法が異なりますし、いざというときの復旧手順も異なるため、復旧テストにも倍の工数がかかります。
一方、Arcserve UDP はクラウド/オンプレミス、仮想/物理、Windows/Linux を共通のユーザ インターフェースで管理できます。バックアップの成否は Arcserve UDP コンソールを確認すれば一目瞭然。システムの復旧手順も後述のベアメタル復旧(BMR)や仮想スタンバイで共通化できます。
(Arcserve UDP 10.x 製品紹介資料 P.14 より引用)
<参考記事>
# 理由2:Arcserve UDP ならアプリケーションの停止時間が無い(または短い)
クラウドに付随する標準バックアップ サービスでは、あらかじめ設定したバックアップ ウィンドウのどこかでバックアップが実行される、という仕様のものもあります。
バックアップ時に整合性の確保のためにアプリケーションをオフラインにしておく必要があるシステムでは、これが問題になることがあります。バックアップ ウィンドウの間、アプリケーションやインスタンスを停止することになるため、その間システムが利用できなくなってしまう訳です。
Arcserve UDP ではバックアップ開始時刻を15分刻みで指定できるので、バックアップの開始時刻が明確です。さらに、Windows 環境では VSS と連動してバックアップが行えるので、VSS に対応しているアプリケーションはオンライン(無停止)でバックアップが行えます。
VSS 非対応のアプリケーションに対しても、バックアップの開始前と/スナップショットの取得後にスクリプトを実行できるので、アプリケーションの停止時間を最小に抑えることができます。
<参考記事>
# 理由3:Arcserve UDP なら障害が起きたらすぐに復旧する機能も
Arcserve UDP では仮想スタンバイ/インスタントVMという機能があり、代替 VM の電源をオンにするだけで容量の大きいシステムもすぐに起動できます。
これだけであれば、クラウドのアベイラビリティ ゾーンなどを活用してシステムを冗長化すれば良いだけのようにも思いますが、なぜ Arcserve UDP の仮想スタンバイ/インスタント VM を使うのでしょうか?これらの方法が優れているのは、最新のバックアップだけではなく、複数世代から代替 VM を起動できるという点です。
例えば、ランサムウェア攻撃などの論理障害では、本番システムのデータが破壊されてしまい、過去のバックアップからの復旧が必要になります。こんな場面で、過去の世代から異なる環境に即時に代替 VM を起動できる仮想スタンバイ/インスタント VM が役に立ちます。
なお、クラウドにおける仮想スタンバイとインスタント VM の使い分けについては 「Windows は仮想スタンバイ」、「Linux はインスタント VM」 と覚えておくと簡単です。
2025年4月時点の最新バージョン Arcserve UDP 10.0 では、仮想スタンバイは Amazon EC2、Microsoft Azure、Google Cloud の Windows サーバに対応しています。また、インスタント VM は Amazon EC2、Microsoft Azure の Linux サーバに対応しています。
(Arcserve UDP 10.x 製品紹介資料 P.54, P.55 より引用)
<参考記事>
クラウド(Amazon EC2, Azure)でWindowsサーバを丸ごと復旧したい。ときたら「仮想スタンバイ」です!
# Arcserve UDP でクラウド VM(IaaS)を復旧する方法
先ほど、仮想スタンバイとインスタント VM の対応環境を列挙しましたが、これらのクラウド サービス以外で Arcserve UDP が使えないという事ではありません。Arcserve UDP ではベアメタル復旧(BMR)という機能があり、オンプレミスと同じように、クラウド VM をシステム丸ごと復旧することができます。
代表的な国産クラウド サービスである、Smart Data Platform(NTTコミュニケーションズ)やさくらのクラウド(さくらインターネット)では、Arcserve UDP の月額利用も可能です。Arcserve UDP を使ったシステム復旧手順も掲載されているので、これらのクラウド サービスをご利用の方はぜひ確認してみてください。
なお、Windows のベアメタル復旧を行うには、復旧用メディアを ISO マウントする必要があります。ISO マウント機能を提供していない Amazon EC2 や Microsoft Azure 環境では、BMR の代わりに「アドホック仮想スタンバイ」という機能をご利用いただくこともできます。
<参考記事>
以上、クラウド VM(IaaS)のバックアップに Arcserve UDP が使われる理由について解説しました。本記事が皆様のクラウド VM を守るお役に立てば幸いです。
ホテがお伝えしました。
<関連記事>
Arcserve BackupでクラウドVMをバックアップ!サポートするクラウド システム(IaaS/PaaS)と構成のポイントをご紹介します。
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