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2025年5月 9日 (金)

Arcserve Cloud Direct で仮想マシンのデータを復旧する方法

皆様、こんにちは!

BCPの一環としてクラウド バックアップを検討されている方は多いようで、Arcserve Cloud Directの問い合わせも増えています。この Arcserve Cloud Direct に、VMware vSphere環境において、より簡単にデータを復旧できる新機能が追加されました。

こちらの記事では、その新機能を含め、Arcserve Cloud Directにおける仮想環境のエージェントレス バックアップからの復旧方法を紹介してまいります。

 

Arcserve Cloud Direct の仮想マシン エージェントレス バックアップとは

Arcserve Japanでは2025年5月現在、2つのクラウド バックアップ サービスを提供しています。

Arcserve UDPと組み合わせることで、D2D2C(Disk to Disk to Cloud)の構成を実現するArcserve UDP Cloud Hybridと、独自の仕組みでD2C (Disk to Cloud)の構成を実現するArcserve Cloud Directです。

<関連情報>

Arcserve UDP Cloud Hybrid のご紹介

Arcserve Cloud Direct サービスのご紹介

今回は後者のお話となります。保護対象の拠点がたくさんあって、その拠点ごとにバックアップ サーバをご用意いただくのが難しいといった場合でも、大事なサーバや PC, NAS 等を直接 Arcserve 独自のクラウドにバックアップできるというサービスです。

さて、このArcserve Cloud DirectではVMware vSphereや Microsoft Hyper-V上のVMをエージェントレスでバックアップできます。保護対象のVMに追加のプログラム(エージェント)をインストールしなくてもバックアップができるので、仮想環境においてはとても便利な機能であると言えます。

(エージェントレス バックアップの構成例)Photo_20250502154301

なお、保護対象VMにはエージェントの導入は不要でも、やはりどこかに処理のためのプロキシとなる役割のサーバは必要となります。Microsoft Hyper-V 環境では、Hyper-Vホストに Arcserve Cloud Direct のエージェントをインストールしていただきます。VMware vSphere環境では、Arcserve Cloud Directの「VMware アプライアンス」の VM をデプロイし、事前の環境設定時にVMware vCenter Serverと紐付けしていただきます(VMware vCenter Serverは必須となります)。

この、Arcserve Cloud Direct エージェントや VMware アプライアンスがバックアップ プロキシの役割を果たします。

 

エージェントレス バックアップからの復旧方法(従来からの方法)

エージェントレス バックアップからの復旧方法について、従来から使用できるのが、以下の2つの方法です。
 ・方法1. ファイル/フォルダのリストア
 ・方法2. ディスク イメージのリストア(エージェント経由)

方法1. については、保護対象のVMが Windows OS の場合にのみ使用できる方法です。

エージェントレス バックアップでは、仮想マシンの持つ仮想ディスクが拡張子「.img」形式のディスク イメージ ファイルとしてクラウド上に保管されていて、リストアのソース ツリーに見えてきます。この.imgファイルをさらにドリルダウンすることで、ディスク内のフォルダやファイル単位でブラウズし、リストアすることができます。

2_20250502154301

そして、ファイル/フォルダをリストア先にインストールしたエージェント経由でリストアしたり、リストアするアイテムがファイルであれば、ブラウザのダウンロード フォルダにダウンロードすることもできます。ダウンロード機能であれば、リストア先にエージェントのインストールも不要となるため、より手間をかけずに復旧が可能です。

3_20250502154301

「方法2. ディスク イメージのリストア(エージェント経由)」は、クラウド上のディスク イメージ(.img形式)を、Windows/Linuxエージェント経由でリストアします。リストア先にはエージェントをインストールしていただく必要があります。その際、「イメージ フォーマット」として「.img」「.vhdx」「.vmdk」から選択することができます。

4_20250502154301

なお、Arcserve Cloud Directにおける大前提として、OSの復旧は不可となります。あくまでもファイル/フォルダ、仮想ディスクといった単位でのリストアとなり、VM全体を復旧したり、復旧したVMのOSのブートについては非サポートとなります。リストアした仮想ディスクは、復旧先の環境にマウントして参照したり、VMにデータ ボリュームとして接続してご利用いただくことになります。

ちなみに、.imgというのは RAW Disk Format と呼ばれる形式のファイルで、外部ツールを使ってマウント可能なディスク イメージです。

 

エージェントレス バックアップからの復旧方法(vSphereでの新機能)

さて、この度、このエージェントレス バックアップからの復旧における、第3の方法が加わりました。これはVMware vSphere環境でのみ、ご利用可能な復旧方法となります。

 ・方法3. ディスク イメージのリストア(VMware vCenter経由)

例えば、バックアップしてあるディスク イメージ(クラウド上では.img形式)を .vmdkフォーマットでVMware vSphereのデータストアにリストアする場合の手順で考えてみます。従来は復旧時にはエージェントのインストールが必要でした。また、元の場所(VMware vSphereのデータストア)に直接リストアができなかったので、リストアされたディスク イメージを手作業でVMware vSphereのデータストアにアップロードして、VMに接続する、といった作業をする必要がありました。

新しく追加されたvCenter経由での復旧では、エージェントのインストールが不要となり、直接VMware vSphere のデータストアにリストアできます。

リストアのターゲットを指定する際は、「デスティネーション ハイパーバイザ」、「デスティネーション データストア」、「デスティネーションVM名」を指定します。

5_20250502154501

「デスティネーション ハイパーバイザ」 の欄には VMware vSphere側の情報ではなく、前述した、Arcserve Cloud Direct 側の「VMwareアプライアンス」の名前を入力していただくことになります。

リストアを実行すると、このvCenterと連携して、指定した「デスティネーション データストア」に .vmdk 形式でディスク イメージがリストアされ、デスティネーション VMに自動でアタッチされることになります。

6_20250502154301

なお、この方法においても、ブート ディスクを復旧して、OSとしてブートできることがサポートされるわけではありません。あくまでも、リストアした仮想ディスクは、復旧先の環境にマウントして参照したり、VMにデータ ボリュームとして接続してご利用いただくことになります。

とは言え、復旧の手順としては、従来よりもかなり簡略化されました。便利な機能なので、是非、ご活用ください!

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