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2026年2月27日 (金)

SCS評価制度★3取得のための「適切なバックアップ」と、その実現方法

「SCS評価制度の開始に向けて、どのようなバックアップを取っておけば良いのか?」という相談をいただくことが増えてきました。

今回はSCS評価制度(サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度)において「最低限取得が必要」と言われている★3について、バックアップの観点で具体的にどのように対応するべきかを検討します。

 

# サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)とバックアップ

SCS評価制度は、経済産業省がサプライチェーン全体のセキュリティ強化と可視化を目的として開始を検討している制度です。令和8年度末(2027年3月末)の一部開始を目指して準備が進められています。

参考:「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針」(SCS評価制度の構築方針)を公表しました(2026年3月27日)

 

この制度では、企業のセキュリティ対策状況を★3~★5の3段階で評価します。★を取得しておくことで、取引先に自社のセキュリティ対策状況を簡単に伝えることができるようになります。

特に★3は「全てのサプライチェーン企業が最低限実装すべきセキュリティ対策」となっており、文字通り全企業が最低限クリアしておきたい水準です。

では、★3を取得するには具体的に何を行えばよいのでしょうか?2026年3月27日に公開された要求事項と評価基準のうち、バックアップに直接関連する項目を詳しく見ていきましょう。

20250327_scs_3_star_items

サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針 - 別添 ★3★4要求事項及び評価基準(経済産業省)より一部を抜粋)

 

# 4-3-4-1.「取得対象、取得頻度及び保管期間を定めて自社で取り扱うデータのバックアップを取得すること。」

まず基本となるバックアップのルール決めです。これは、Arcserve 製品をご利用いただいている方にはおなじみの考え方かもしれません。

取得対象:パソコンやサーバ、クラウドなど自社の情報資産を洗い出し、保護すべきデータを特定します。

取得頻度:情報システムの更新頻度に合わせて決定します。毎日使う(更新頻度の多い)システムはバックアップも毎日行う必要があるでしょうし、もし月に1回しか使われないシステムであればバックアップの頻度も月に1回で十分です。

保管期間:サイバー攻撃を意識したバックアップでは重要なポイントです。ランサムウェア等の被害は攻撃を受けてから発覚するまでにタイムラグがあります。被害拡大前の安全な状態に戻すためにも。バックアップ データを世代管理し、古いバックアップ データも一定期間保管しておきましょう。

参考:Arcserve UDP(Windows エージェント)の初期設定

Arcserve UDP では、すぐにバックアップ運用が開始できるよう、以下のような初期設定になっています。バックアップ ポリシー策定の参考にしてください。

  • 取得対象:すべてのボリューム
  • 取得頻度:毎日1回
  • 保管期間:7日間

 

<関連記事>

バックアップを始める前に考える 3W2H

 

# 4-3-4-2.「重要な機密情報については、No.4-3-4-1におけるバックアップに加えて、遠隔地バックアップを実施すること。」

災害対策(火災などで拠点全体が被害に遭った場合の復旧)として一般的な遠隔地バックアップですが、実はサイバー攻撃対策としても有効です。

侵入型ランサムウェア対策にはネットワークやアカウントの分離が推奨されていますが、遠隔地バックアップを行えば、おのずとバックアップ対象とデータが分離されるため、一定の防御効果が期待できます。

ただし、大容量データを遠隔地に送るための回線や運用設計など、拠点内バックアップとは異なる考慮が必要です 。詳しくは以下の記事もご覧ください。

<関連記事>

半数以上が対応済み?災害に備えた遠隔バックアップとその方法

 

# 4-3-4-3.「バックアップ対象ごとにリストア手順書を整備すること。」

バックアップは「復旧(リストア)」できて初めて意味を持ちます。いざという時に慌てないよう、あらかじめ手順書を整備しておきましょう。

対象機器が多い場合、個別に手順書を作るのは非常に手間がかかります。そのため、バックアップツールを導入して復旧手順を共通化することをお勧めします。

ベンダーが提供する標準的な手順書を自社用にカスタマイズするのも効率的です。例えば、Arcserve では以下のような手順書を公開しています。

参考:Arcserve UDP 10.x Agent for Windows 環境構築ガイド - インストール~ベアメタル復旧編

※ 他のバージョン/ソフトの手順書も Arcserve カタログ センター に掲載されています。

 

【要注意】手順書の保管場所

「ファイル サーバをリストアしようとしたら、その復旧手順書がファイル サーバの中にあった。」という笑えない話もあります。そうならないよう、手順書は復旧対象のシステムとは別な場所に保管しておきましょう。印刷して紙媒体で保管しておくのも良いでしょう。

 

# 7-1-1-1.「事業継続上重要なシステムについて、サイバー攻撃を念頭に、業務の目標復旧レベルを定めたうえで、当該レベルまで業務を回復するために必要な対策を、以下の例を参考として整備すること。」

ランサムウェアによってデータが暗号化されると、システム復旧までの間、業務が完全にストップしてしまいます。システムを迅速に復旧する準備はもちろんのこと、「システムが使えない期間をどう乗り切るか」という代替手段(手作業での運用フローなど)も併せて検討しておくことが求められます。

<関連記事>

ランサムウェア攻撃からシステムを復旧するときに読む記事(Arcserve UDP編)

 

# まとめ

今回は、SCS評価制度★3取得に向けて求められるバックアップ運用について解説しました。

すでにArcserve製品をご活用いただいている皆様には「いつも通りのこと」も多かったかもしれませんが、改めて自社の運用を見直すヒントになれば幸いです。

また、「実はまだきちんとしたバックアップ運用ができていない」という方は、ぜひこのSCS評価制度をきっかけに環境の整備をご検討ください。サイバー攻撃の脅威が高まる昨今、確実なバックアップは「元が取れる投資」です。

 

以上、ホテがお伝えしました。

※ 2026年3月27日公開された「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針」を受けて、記事の一部を更新しています。

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