【検証】入手困難な内蔵 SSD の代わりに「USB 接続 SSD」を Arcserve UDP のハッシュ領域に使えるか?
ランサムウェア対策として Arcserve CRS シリーズを検討中のお客様から、「既存の復旧ポイント サーバ(RPS)に CRS 用のデータストアを追加したいが、メモリや SSD に余裕がない」というご相談をいただくことがあります。
Arcserve UDP の重複排除機能ではハッシュ管理に高速な RAM や SSD が不可欠ですが、昨今の半導体不足により、増設パーツや新規サーバの納期が数か月先になったり、価格が高騰したりといった問題が起きています。
そこで今回は、比較的入手が容易な一般家庭向けの USB 接続 SSD を用意し、ハッシュ保存先として使用できるか検証しました。
# 検証に使うデバイス
今回実験に使うのは、アイ・オー・データ機器様の SSPM-US500K というスティック タイプの SSD です(※1)。ネット ショップで購入して、2-3日で届きました。早い!
<SSPM-US500K 主な仕様>
・インターフェイス:USB 3.2 Gen2
・最大転送速度:Read:600MB/s、Write:500MB/s
・外形寸法:約23(W)×68(D)×9(H)mm
製品ページ:https://www.iodata.jp/product/hdd/ssd/sspm-us/index.htm
# 設定手順
早速、RPS サーバの USB 3.2 Gen1 ポートに取り付けます(※2)。
(サーバへの取付例)
取り付けるだけで Windows OS から認識されました。ファイル システムは NTFS になっており、そのまま使えるのもありがたいです。この D ドライブを RPS データストアのハッシュ デスティネーション(ハッシュの保存先)にします。
(Windows OS からみた D ドライブのプロパティ)
Arcserve クラウド クラウド サイバー レジリエント データストア(※3)を作り、そのハッシュ デスティネーションを先ほどの D ドライブの下に設定しています。
(データストアの設定画面(※4))
# 検証結果:USB 接続 SSD で問題なくレプリケート/リストアできた
さて、ここまで準備ができたら、このデータストアをレプリケート先に指定し、バックアップ データをレプリケート(複製)します。
以下がレプリケート ジョブの結果です。約 226 GB のデータのレプリケートが 46分54秒で難なく完了。重複排除(デデュプリケーション)が効いて、書き込みデータが少なくなっていることも分かります。論理スループットは 4.82 GB/分出ており、インターネット経由でクラウドにデータを送る構成としては十分な速度が出ています(※5)。
(Arcserve UDP のアクティビティ ログ)
また、このデータストアからファイル単位のリストアを行いました。これも問題なく完了しています。
(リストア対象の選択画面)
という事で、ざっと見た限りでは特に問題なく動いています。
# そのほか気になった事
今回使った SSD はスティック タイプで幅がある(約23mm)ので、取り付ける際に隣の USB ポートや LAN ポートと少し干渉しました。サーバの設置環境によっては、USB ケーブルが付属している SSD を選んだ方が良いかもしれません。
また、安価な SSD なので、バックアップを長期間行う上での耐久性も気になるところではあります。製品ページでは TBW や DWPD 等の指標は公開されていませんが、テレビ録画のように大容量の書き込みを想定した製品でもあるので、ハッシュ保存用としても長く使えるのではないかなと期待しています。
と、細かい点をちくちく列挙してみましたが、逆に言うとこれ以外に懸念点を見つけられていません。早くランサムウェア対策を強化したいけれどサーバや部品の納期に苦労しているという方は、USB 接続 SSD による暫定強化も検討してみてはいかがでしょうか。
以上、ホテがお伝えしました。
※1 スティックSSD と USB メモリの違いはこちらをご覧ください。今回使っているのはスティック SSD の方です。
スティックSSDとUSBメモリーの違いとは? | アイ・オー・データ機器 I-O DATA
※2 サーバは Arcserve UDP Appliance 9200 v2 S(Windows Server 2022)です。今回使った SSD は USB 3.2 Gen2 対応ではありますが、9200 v2 S のポートは USB 3.2 Gen1 なので、性能は USB 3.2 Gen1 になります。
※3 クラウド CRS 用のデータストアです。設定方法等興味のある方はこちら↓
Arcserve CRS シリーズの導入を検討する上で読んでおきたいドキュメント
※4 Arcserve UDP のバージョンは 10.3 です。
※5 ただし、今回のテストではバックアップ データの容量が少ないこともあり、SSD にあまり負荷がかかっていません。皆様の環境でも同等の速度が出ることを保証するものではありませんのでご注意ください。今後もっと大きいデータを用意して、本格的なベンチマーク テストをやってみたいと思っております。
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