今回は、ランサムウェア対策を強化する、Arcserve UDP 10.0 の新機能アシュアード セキュリティ スキャンについてです。Arcserve UDP 10.0 の発表以降大きく注目されている機能で、真剣に導入を検討されるお客様から深いご質問をいただくことも多くあります。
そこで、今回の記事では、よくいただくご質問とその回答をまとめてご紹介します。アシュアード セキュリティ スキャンの利用を検討されている方はぜひご覧になってください。
なお、アシュアード セキュリティ スキャンについては、以下の記事もあらかじめ読んでいただくと理解が深まります。
Arcserve UDP 10.0 新機能(1):アシュアード セキュリティ スキャン
Q:マルウェア検知後、バックアップ データ(復旧ポイント)からマルウェアを削除したり、復旧ポイント自体を隔離しますか?
いいえ、マルウェアの削除や復旧ポイントの隔離は行いません。マルウェアを検知した場合、アシュアード セキュリティ ジョブは失敗扱いとなり、対象の復旧ポイントに記録が残ります。これにより、マルウェアを含む危険な復旧ポイントが把握できます。
Q:Microsoft Defender を無効にしている場合でも、アシュアード セキュリティ スキャンを利用できますか?
アシュアード セキュリティ スキャンはバックアップ対象サーバではなく、プロキシを導入する Windows Server で実施するため、該当プロキシで Microsoft Defender を有効にできれば利用できます。
Q:バックアップ対象の PC / サーバにアンチ ウイルス製品を導入しています。この場合でも、アシュアード セキュリティ スキャンを利用できますか?
はい、バックアップ対象マシンではなく、Windows プロキシ サーバでスキャンが行われます。このため、バックアップ対象マシンに導入されているアンチ ウイルス ソフトと Microsoft Defender の競合は起こりません。
Q:アシュアード セキュリティ スキャンの Windows プロキシ サーバにサード パーティのアンチ ウイルス製品を導入しても競合することはありませんか?
この場合は競合の可能性がありますので、アンチ ウイルス製品のベンダーに同居可否をご確認ください。または、Windows プロキシ サーバの保護に Microsoft Defender をご利用いただくことをお勧めいたします。
Q:アシュアード セキュリティ スキャンの Windows プロキシ サーバを Arcserve UDP 復旧ポイント サーバ(RPS)と同居させることで、バックアップ時間が長くなってしまう事はありませんか?
アシュアード セキュリティ スキャンは Windows プロキシ サーバの CPU リソースを使用するため、RPS とプロキシが同居している環境でスキャンを常に実行していると、CPU がボトルネックとなりバックアップ時間が長くなる可能性はございます。以下の記事も一つの事例としてご覧ください。
Arcserve UDP:アシュアード セキュリティ スキャン中にバックアップを実行してみた
Q:復旧ポイントサーバがアシュアード セキュリティ スキャンの Windows プロキシ サーバを兼務する場合、どの程度のスペックが必要ですか?
使用する復旧ポイントサーバのシステム要件(CPU やメモリの要件は Arcserve UDP 10.x 動作要件を参照)に以下の Windows プロキシ サーバのシステム要件を合算したサーバをご利用ください。
[Windows プロキシ サーバのシステム要件]
サーバ: Windows Server 2012 以降
CPU: 4 コア 2.2 GHz 以上のプロセッサ
RAM: 8 GB 以上
Q:古い OS を利用していますが、アシュアード セキュリティ スキャンを利用できますか?
アシュアード セキュリティ スキャンは、プロキシという代理サーバをたて、Microsoft Defender の機能を使ってウイルス スキャンを実施します。このため、プロキシを導入する Windows Server が 日本マイクロソフト株式会社のサポート対象バージョンであれば 、古い OS のバックアップ データでも最新の定義ファイルでスキャンできます。
Q:アシュアード セキュリティ スキャンで Microsoft Defender 以外のアンチ ウイルス製品を利用することはできますか?
いいえ、アシュアード セキュリティ スキャンで利用できるアンチ ウイルス ソフトは Microsoft Defender のみです。
Q:Microsoft Defender の定義ファイルの更新はどのように行いますか?
Windows Update などを利用し、定義ファイルを更新できます。
Q:アシュアード セキュリティ スキャンで、Linux 用の Microsoft Defender と連携できますか?
いいえ、アシュアード セキュリティ スキャンのプロキシとして使用できるのは Windows サーバのみです。そのため、Linux サーバをプロキシとしたり、Linux サーバのバックアップ データをスキャンすることはできません。
Q:スキャンは増分で行われますか?つまり、前回のスキャンから変更のあった部分のみスキャンされますか?
いいえ、アシュアード セキュリティ スキャンでは Microsoft Defender のフル スキャンが行われます。これは、増分バックアップで取得した復旧ポイントに対するスキャンでも同様です。
Q:スキャンにはどれくらいの時間がかかりますか?
バックアップ対象ノードのデータ量やファイル/フォルダ数、ファイル パスの深さなどにもよってスキャン時間は変わるため、一概には申し上げられません。
リストア前のスキャンが予想以上に時間がかかる、という事態を避けるため、平時にあらかじめスキャンを実行し、必要な時間を調べていただくことをお勧めします。
Q:アシュアード セキュリティ スキャンを試す方法はありますか?
30日間の無償トライアル版(評価版)をご利用いただくことでアシュアード セキュリティ スキャンをお試しいただけます。
Arcserve 製品無償トライアル
アシュアード セキュリティ スキャンの操作を知りたいという事であれば、Arcserve が開催している無償ハンズオン トレーニングの参加もご検討ください。以下のコースで、アシュアード セキュリティ スキャンの手動実行をお試しいただけます。
Arcserve UDP <後編> 災害対策、業務継続を適切なコストで実現
以上、ホテがお伝えしました。